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by kyokihoinmypocket

ニュースレター 第6号 2008.10.15

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ポケットに教育基本法の会 NEWS LETTER 第6号  
  2008年10月15日                   
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〈TOPICS〉

★教基法訴訟・控訴審がいよいよ開かれます!

東京地裁でたった一回の口頭弁論で結審され不当判決を受けた教基法訴訟。ヒラメ裁判官による判決を不服とする控訴審が、東京高裁でいよいよ始まります。

改定教育基本法は憲法違反である。私たちは、このことを控訴審でも、問いつづけます。

2008年10月28日(火) 午後2時~2時30分

東京高裁809号法廷 霞ヶ関A1出口すぐ

傍聴をお願いします!
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★「改悪教基法で、もうイヤ!」

あなたの一言を募集します!


教基法違憲訴訟は、市民が起こす裁判です。皆さまからも、多くの意見を募り、違憲性の証拠として提出したいと思います。教基法改悪に関する意見、また、改悪によって「こんな被害・実害を受けている」「子どもがこんな目にあっている」などの体験などを、メール、ファクス、手紙でお寄せください。

寄せられたご意見を、証拠として、裁判で使用させていただきます。

※今日の日本の裁判では、実害の立証がないと罪に問われません。司法は、裁判所の違憲立法審査権を封印、憲法違反の法律を作っただけでは罪にならないようになっています。違反なのに罪にならないなんておかしな話。駐車違反の切符は、被害届けがなくたってすぐに切るのに。これらの呪縛をとき、すっかり政治家のものになってしまっている司法を主権者の手に戻さなければ、公正な裁判など実現しないのです。あなたの一言、お待ちしています!

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◆控訴審で、リベンジ!

2008年10月28日、教基法の控訴審・第一回口頭弁論が開かれます。教基法訴訟は、一審で何も審理されないまま、たった一回で結審され、裁判官忌避を経て、この6月に不当判決を受けました。原告は、同月、一審判決への不服を申し立てる「控訴状」を東京高等裁判所に提出、8月に「控訴理由書」を提出し、同裁判所は控訴を受理しました。

本人訴訟であるこの一連の裁判では、教基法の改定に納得いかない市民が、自分たちの声を直接法廷に届けます。法律は誰のものか、司法は誰のものかを問いかける裁判でもあります。これまでの裁判所の対応は、全くお粗末なものでしたが、原告らは、主権者としての自覚をますます深め、法廷の場で、主権者が直接声をあげ続けることの重要性を実感しています。腐敗した司法を変えるのは、総理大臣でも法務大臣でもありません。私たちひとり一人です。

憲法32条 「何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。」。

私たちにはこの32条で保障された裁判を受ける権利があります。本件の原告の訴えに対し、一審で何の審理もされなかったことは、私たちの裁判を受ける権利が奪われていることに他なりません。

◆見ごたえタップリ。30分の口頭陳述をゲット

第一回口頭弁論では、30分の陳述時間を確保しています。これも原告らが口頭での陳述を求めてきた成果です。口頭で陳述し、わかりやすい裁判を実現することは、司法を主権者の手に取り戻す第一歩と考えています。

原告団は、この30分を有効に活用したいと思っています。控訴理由書のほか、複数の準備書面と証拠申出書を提出し、審理の材料をたくさん用意しました。これらを口頭で説明し、裁判官に審理を求める予定です。

控訴審で、原告は不当判決について立証します。一審判決は、違憲立法によって原告が受けている権利侵害を、根拠なく「不快の念」と言い換え、原告の訴えに対する判断を示さず、いわば裁判官の意図的な誤認と理由齟齬で判じられたものです。いわゆる門前払い裁判であり、東京地裁は審理を怠りました。

高等裁判所は、原告の申し立て、及び被告側(国)の答弁を受け、判決が妥当であったかどうかを審理することになります。公正な判断を求めるには、まず審理しなければ始まりません。門前払い裁判は不当であることを訴え、ヒラメ裁判官が主権者のほうを向かざるを得なくなるよう、粘り強く審理を求めます。

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◆控訴理由書の概要

控訴理由書では、4つの観点から判決が不当である理由を述べています。つまり、一審における「審理不尽」「事実誤認」「判決理由の齟齬」、訴えに対する判断が漏れているとする「判決の脱漏」の、4つです。

また、5番目の観点として、「改正教育基本法施行の影響」により、教育関連3法の改定、学習指導要領の改定が行われ、教員・教育委員・子ども・家庭への不当な支配が起こり、原告らへの被害が拡大していると述べています。

1.審理不尽

① 一審の答弁書において、被告である公明党の太田昭宏議員は、原告の請求原因について「争う」と答弁しているにも関わらず、口頭弁論が全く成されなかった。

② 改定教基法を通すために行われた「やらせタウンミーティング」について、原告は、証拠保全、事実認否を求めたが、却下。真実究明の努力は何らなされなかった。

③ 原告は、『子どもの権利条約』および「旭川学力テスト事件大法廷判決」(最高裁昭和43年)を引用して改正教基法の違憲性を主張したが、実質審理がなされなかった。本訴の本質に関わる、子どもたちの人権に関しての審理が全くなされなかった。

④ 憲法で定められた裁判所の違憲立法審査権は、半世紀以上も前の昭和27年「警察呼予備隊訴訟」最高裁判決に縛られ、行使されたことがない。この判例に関して原告は審理を求め、被告もこの判例を盾にしている。にも関わらず、審理がなされなかった。

2.原告らの主張に対する事実誤認

原判決7頁に、「教育基本法の内容が原告ら又は選定者らの政治的思想信条に反するものであり、原告ら又は選定者らがその内容に不快の念等を抱いたとしても」とある。この部分は原告らの主張を誤解しているか、故意に矮小化している。

3.判決理由の齟齬

原判決には法律や判例の解釈の相違による判決理由の齟齬が見られる。日本の司法においては判例主義を採らないので、古い判例にとらわれず、時代の要請に応える解釈が可能である。

(1)抽象的憲法判断は可能

憲法81条は「最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である」と定めている。違憲の疑いが強い立法行為に、三権分立の立場から適正な牽制を加えることは、違憲立法審査権を形骸化させないことによって初めて可能である。

(2)違憲立法を行った国会議員の免責特権は無効、賠償責任を

憲法51条は「両議院の議員は、議院で行った演説、討論又は表決について、院外で責任を問はれない」と定めている。前述81条の存在から違憲立法に関しては、国会議員はその責任を問われると、51条は解される。違憲立法であるならば、憲法99条の定める憲法尊重・憲法擁護義務にも反し、この点でも国会議員の免責特権は用いられえない。

(3)憲法の一義的な文言にも違反

原判決は、「改正教育基本法は憲法の一義的な文言に違反していない」とするが、以下の諸点で一義的に違反している。 

 ①前文において憲法との密接な関係を削除していること。現憲法を改正しなくてはこのことは許されないので、違憲立法である。

 ②「第2条 教育の目標」の新設。特に第2条5項で「我が国と郷土を愛する態度」を教育の目標としていること。憲法は教育の目標を国権が設定することを第13条・19条・20条で禁じているので違憲である。

 ③「第10条 家庭教育」の新設。子の教育について保護者は「自立心を育成し、心身の調和の取れた発達を図るよう努めるものとする」とあるのは憲法26条2項違反である。

 ④「第16条 教育行政」において、教育が主権者全体に責任を負うことを削除したこと。憲法前文に謳われ、三大原則の一つである「主権在民」に違反する違憲立法である。

(4)懲罰的損害賠償について

原判決は、最高裁平成5年(オ)1762号同9年7月11日第二小法廷判決・民集51巻6号2573頁を引きつつ、懲罰的損害賠償を「我が国における不法行為に基づく損害賠償制度の基本原則ないし基本理念と相いれない」とする。しかしこれはカリフォルニア州の懲罰的損害賠償についての外国判決の承認執行の要件としての判示に過ぎず、同判決の射程距離は本件には及ばない。

4.判決内容の脱漏

(1)憲法及びこどもの権利条約に基づく判断の回避による脱漏

判決は、原告が何ら主張していないことを理由にあげ、原告が求める憲法判断、こどもの権利条約に基づく判断を回避している。

(2)「やらせタウンミーティング」の脱漏

原告は、被告らによって成された「やらせタウンミーティング」について争訟を求めている。しかし、この事実について、判決は一言も触れていない。

(3)原告の権利侵害の事実に関する脱漏

原判決は、教育基本法の成立によって直ちに、原告らが「国を愛する態度を強制されたり、その思想及び良心の自由を侵害されたりするものではない」としている。しかしながら、教基法成立後、原告は、直ちに、国を愛する態度を強制され、思想及び良心の自由を侵害されている。原告の権利侵害について審理・判断を欠き、判決の脱漏である。

(4)被告らの憲法99条違反についての脱漏

原告は、被告らが、憲法99条に定められている憲法擁護義務に違反すると主張しているが、判決では、これについての判断が全くなされていない。

5.改正教育基本法施行の影響

(1)教育基本法が改正されたことによって、教育関連3法が改正された。

①地方教育行政法の改正では、文部科学省による教育委員会への是正の指示・要求権ができた(48条)。教育長の権限がより強まった26条の内容によっても、国による「不当な支配」は補強される。憲法第8章の「地方自治」の趣旨にも反する違憲立法である。

②教員免許法改正では10年に一度、免許が更新制となり、教員への管理が強化された。この制定趣旨および立法行為は憲法27条の勤労の権利に対する侵害である。

③学校教育法改正では、副校長や主幹などが置かれ、学校の運営体制が強化される。文部科学大臣が教育課程に関する事項も定めうる(52条)。これらの改正は現場の教員の自主性を破壊する行為である。また、義務教育での普通教育の規定の中に、「愛国心教育」が強調され、憲法13条・19条・20条違反である。

(2)改正教育基本法を盾にとる政治家からの不当な圧力もあり、2008年4月に改訂された学習指導要領の中身は道徳教育を重視するように変えられた。それに伴い文部科学省は小冊子『生きる力』を公立校で税金を用いて印刷・配布した。その最後の頁には安易な内容のチェックリストがあり、明らかに、国家の考える「あるべき教育」を家庭に押し付けている。

それに呼応して東京都は小冊子『万引きは絶対ダメ!』を公立校で税金を用いて印刷・配布した。その最後の頁には安易な内容のチェックリストがあり、明らかに子どもたちの心のありようを支配しようとしている。
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◆控訴する思い  ――――― 原告・岡田

「行政は平和と人権を守れ」という憲法の根本原則を、教育によって確かなものにしようと1947年の教育基本法がつくられました。つまり「個人の尊厳を大切にし、普遍的な真理と平和を希求する人格の完成をめざす教育」を実現するための法規が教育基本法なのです。それが2006年に強引に改変され、憲法の平和・人権原則とは真逆の“行政による国民支配、個人より国家を尊重し権力に黙って服従する国民造りをめざす教育”のための基本法に改変されてしまった、これは絶対放っておけないと、裁判所に訴えたのです。          

裁判所の役目は、憲法に基いて行政の違法を糾し、行政の横暴から人々を守ることです。だから私たちは裁判に訴えた。ところが東京地裁の判決は信じがたいほど憲法問題に全然ふれず、“原告の言い分相手にせず”の不当なものでした。行政権者が好き勝手に教育を支配して、教育を「権力者に都合よい人材つくり・兵隊つくり・ロボット造りの道具」にしてしまうことの国家的過ちについて全く審議していない。「たまたま私たち特定の何人かが政府と“政治的思想信条が違う”だけ」、「単に私たち何人かが政府に不快の念を持っただけ」の、とるに足らない原告の感情問題にすぎないから「がまんしなさい」というようなコバカにした判決文でした。さらに判決文は私たちが指摘した政府の不正には一切触れていません。 政府は高額の税金を費やしたやらせのタウンミーティングで世論を捏造して強引に教育基本法を改変しました。そのことはすでに事実として国会でもバレており、総理大臣はインチキを認め一応の謝罪までしている。「教育に心の正しさ・道徳の徹底を」と高言する政府が、八百長のズルイ汚いやり方で世論を誘導してまで違法を押し通しました。この不正を全く無視して判決文を書いた裁判所は「三権分立、司法の独立」を投げ出し行政の奴隷を演じています。東京地裁は国民でなく行政を守る、行政のゴマスリに成り下がってしまったみたいです。だから私たちは地裁の判決を受け入れるわけにはいかないのです。控訴するしかないのです。教育基本法の改変つまり行政による教育支配は、国民を“人格”でなくて政府が利用するための“人材”としか見なさない行政の悪意です。 

教育を政府文科省の私物にして「国民を調教・訓育」する、言うことを聞かない人は暴力と厳罰で排除する、日本がまたまた未来を誤って権力者の利権を第一とする非人間的暴力国家となる道を暴走し始めたようで心配でたまりません。

高等裁判所が今度こそ、裁判所として「行政の違法を糾して国民をまもる」責務をしっかり果たすように、しっかり働きかけなければなりません。

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ポケットに教育基本法の会

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by kyokihoinmypocket | 2008-12-08 11:28 | ニュースレター