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by kyokihoinmypocket

カテゴリ:ニュースレター( 9 )

ニュースレター第8号

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ポケットに教育基本法の会 NEWS LETTER 第8号   
                             2009年4月1日
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 ★ 東京:教基法訴訟控訴審に不当判決 上告します 

 2007年9月に「改定教育基本法は憲法違反である」と提訴した教育基本法違憲訴訟の控訴審は何も審理されずに3月19日、不当判決が下されました。
 私たちは最高裁に上告します。

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 控訴審第2回口頭弁論が、1月27日、東京高等裁判所で行われました。東京高裁第8民事部の原田敏章裁判長(右陪席:氣賀澤耕一、左陪席:加藤謙一裁判官)は控訴人に計40分の陳述時間を与えましたが、最後の控訴人の陳述後、突然結審を言い渡しました。控訴人に言いたいことを言わせただけで、被控訴人に反論を求めることもなく、何も審理せずに結審しました。今回の裁判官も、被控訴人である国と教育基本法改正に賛成した国会議員に自主的におもねるヒラメ裁判官であることが暴露され、控訴人と傍聴者は裁判所への怒りを新たにしました。

◆陳述時間を計40分もくれるの?!

 第1回口頭弁論で控訴人の求めに快く答え、裁判官の名前を紹介してくれた原田裁判長はこの日も穏やかな態度で、口頭での陳述は4人の控訴人一人につき10分、計40分で行ってくださいと言いました。「えーっ! なんでそこまでサービスしてくれるかな? こりゃあ、言わせるだけ言わせて結審するつもりだ」とピーンとひらめいたにも関わらず、人のいい筆者らは普段親切な人にする通り条件反射で裁判長にお礼を述べていました。

◆国、自民党国会議員は主権者に誠実に対応してほしい

 まず、渡辺が被控訴人による答弁書への反論を陳述しました。

 太田昭宏氏(教基法改正に賛成した特別委員会メンバーで東京都選出の公明党国会議員)は答弁書で、原判決には審理不尽は存在しないと主張していますが、原審はたった1回の口頭弁論で結審しており、裁判官による真実究明義務の全うがなされていないことは明らかであり、「裁判所は訴訟が裁判をするのに熟したときは、終結裁判をする」と規定した民事訴訟法243.条に違反しています。

 また、原判決は「教育基本法の内容が原告らの政治的思想信条に反するものであり、・・・その内容に不快の念等を抱いたとしても」とした点につき、控訴人らは事実誤認だと主張していますが、答弁書は否定しています。しかし控訴人は教育基本法の内容が憲法に違反していると主張しているのだから、控訴人の主張を「不快の念」などという法律らしからぬ非論理的かつ情緒的な言葉で退けるのではなく、教育基本法の内容が憲法に適っている根拠を憲法の条文に照らして述べなければならないはずです。

 被控訴人国、及び小杉隆、下村博文、木村勉、島村宜伸氏(教基法改正に賛成した特別委員会メンバーで東京都選出の自民党国会議員)の答弁書には控訴理由書に対する反論が一切なく、ただ棄却すると述べているのみです。反論せずとも勝つと予想し、この裁判をまじめにやる気がないのです。国は国民のためにあり、国会議員は国民のために働くべき職責を負っているはずなのに、これでは主権者の異議申し立てに対して誠実な態度を取っているとは到底言うことができません。これは国民の基本的人権を損ねるもので憲法第11条に違反し、かつ国民の裁判を受ける権利を愚弄しているため、憲法第32条に違反します。

◆教育基本法が改正されたことによる具体的な損害

 次に城倉さんが板橋区立小学校の50周年記念式典の際、日の丸に礼をすることを拒んで着席し、君が代も歌わなかったことによって具体的な損害を被ったと述べました。

 城倉さんはPTA役員のもとにある専門委員なのでその式典出席には強制力が働き、その式典で副校長の司会のもと、日の丸に向かって起立が促され、そのまま「礼」をするように指示されました。しかしキリスト教会の牧師であるJさんは、信仰に基づき神でないものを拝むことができず、着席しました。城倉さん以外の出席者たちは「礼」の後、「君が代」を歌うよう強制的に指示され、歌いましたが、城倉さんは着席のまま歌いませんでした。「君が代」は日本の台湾出兵以来の侵略戦争行為を想起させるものであり、平和憲法に基づき、47年版教育基本法に基づいた教育を受けてきたJさんはこの歌をどうしても歌うことができなかったのです。

 式典に欠席することは地域社会で白眼視される行為であり、一人だけ着席することは当然目立つ行為であり、「君が代」を歌わないことも、相当な勇気が要ることです。精神的打撃だけでなく、その後の地域での生活に支障をきたすからです。これは具体的な損害であり、毎年の入学式や卒業式などでも繰り返されている国家規模の損害だと城倉さんは主張しました。

 坂本板橋区長は式典の挨拶の中で、「教育基本法改正と学習指導要領の改訂」について言及し、「この法律に基づいて、これからも郷土を愛する態度を滋養する厳かな式典、地域・家庭と共同しての教育を進めていく」ことを明言しました。つまり、城倉さんのような信条を持つ者を生きづらくしているのは改正教育基本法であり、具体的損害があるので、裁判所は審理すべきなのです。

◆改定教基法による道徳教育は憲法違反

 3番目に小学校3年生の子どもを持つTさんが、教育基本法が改正されてから小学校で行われる道徳教育が自己犠牲の精神を賛美するものにはっきり変わってきたことを陳述しました。その一例として、授業時間に行われた「よみきかせ会」で「さいごの恐竜ティラン」という話が取り上げられたことを話しました。

 そのストーリーは、草食恐竜のお母さん恐竜が、ひょんなことから肉食恐竜のティラノサウルス、ティランちゃんを育てることになり、親子は仲良く暮らしていたが、氷河期になり食べ物がなくなって、お母さん恐竜が先に死んでしまう。やがて、他のティラノサウルスが死んだお母さん恐竜を食べにやってくると、ティランはお母さんの死体を守って、ティラノサウルスと戦い、ティランは傷だらけになりながら最後まで戦い、舞い落ちる雪の中母親の死体に寄り添い死ぬという物語です。

 これは「忠臣蔵」によく似た内容構造を持ち、日本の伝統的な生き方であり、このような生き方が道徳教育で推奨されるようになったのは、改定教育基本法第2条第5項で、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する」ことが教育の目標になったことに起因するものであるとTさんは主張しました。

 日本の伝統的な国家秩序を保つ方法として、明治憲法時代は教育勅語により、国民は天皇のために戦って死ぬべきであると教えたが、これは日本国憲法第13条「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しないかぎり、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」に違反している。

 その結果、Tさんの子どもの生きる権利は奪われ、保護者であるTさんは子どもを憲法に基づき、自由に健やかに育てる権利を奪われ、さらに将来における子どもの生命の保証を脅かされ、多大な苦痛を強いられている。したがって控訴人の権利利益は改定教育基本法による道徳・愛国心教育によってただちに侵害されていると訴えました。

 そして、最後にもう一度渡辺がやらせタウンミーティングの違法性について主張しました。

◆不当な結審と勝手な訴訟指揮

 渡辺の陳述が終わると、原田裁判長はいきなり、「準備書面(10)の陳述は認めません。本件はこれで口頭弁論を終結し・・・」と言い出しました。いつもと同じパターンです。筆者らは「忌避します」と口々に言いましたが、裁判長はもにょもにょと判決日を告げ、閉廷のあいさつもせずに逃げるように扉の向こうに消えました。

 言いたいだけ言わせて、即、「口頭弁論を終結」だったのです。予想していたとは言え、これだけしゃべらせてくれたのだから、裁判長も何か言うのかと思いきや、いきなり「終結」です。長々と陳述して座った直後の一瞬だったので、ほんの少しの隙ができて、ヤジを飛ばすことも忘れてしまいました。あっけにとられる暇もなかったのです。私たちが主権者です。裁判官の給料を払っているのは私たちです。主権者が雇っているはずの裁判官に対して、どうしてこんなに緊張し、まるで「敵」に対するように「隙ができた」などと言わなければならないのでしょうか?

 準備書面(10)は被控訴人に対する認否の求めと求釈明でした。これを陳述扱いにすると面倒なので、認めなかったのでしょう。提出した準備書面を陳述扱いにしないことができるのかと書記官に聞きましたが、訴訟指揮だということでした。

 また、書記官には忌避を口頭弁論調書に書くことを確認したのですが、翌日、電話があって、忌避扱いにできないので、改めて忌避申立書を出すように言ってきました。今までは法廷で口頭で言っただけで忌避を認め、調書に書いてくれたと抗議しましたが、これも裁判官の訴訟指揮だということでした。

筆者の感想

 今日は傍聴者が20人以上来てくれて、40分の切実な陳述を聞いてくれましたので、それだけはよかったと思います。裁判官たちは「早く終われ」と思いつつ、仕方なく座っていたのかもしれませんが、少しは耳に入ったかもと希望的観測ですが、思います(40分間瞑想にふけっている方もいらっしゃいましたが)。被控訴人(代理人ですが)らも居眠りはしていませんでした。一人は顔を真っ赤にしていました(安倍裁判と同じ代理人)。彼らは「ヒラメ裁判官」であり、権力に加担する弁護士ではありますが、彼らにも良心は残っているはずだと思うので、どれだけ聞いていたかはわかりませんが陳述してよかったと思います。仕事以外のところで、今日の陳述を思い出し、もしかすると何か考えてくれるかもしれません。

 道徳教育について陳述したTさんは、「裁判をやっていてよかった。裁判をやっていなければ『何かおかしい』としか思わなかっただろうことが、きちんと見えるようになった」と言っていました。裁判をやることによって私たちひとりひとりは確実に力をつけているのです。

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 氣賀澤耕一裁判官 原田敏章裁判長   加藤謙一裁判官
       (終始被控訴人側に傾いている)(終始瞑想中)

傍聴席による裁判官の「通信簿」


Aさん

・ 傍聴、23人。着帽の女性がぬぐよう注意されたが、なぜ?
・ 各10分の口頭で陳述が許可される!しかしこれは終結前のサービス。やっぱり結審でした。
・ 『傍聴支援のみなさまへ』をもらえたのは有難い。
・ 裁判長(右、左も)は真剣に聞いているように見えた。選定人には、口頭で陳述の権がないのはどんなきまりだろうか。
・ 城倉氏の思想信条の自由を侵す新教基法による被害と言うとき、裁判官は「フーン」という顔。
・ 小学校の「読み聞かせ」の形の道徳のおしつけ、実態をしっかり聞き取る原告の感性のていねいさに感心。美しいギセー死を、9歳の子どもにおしつける異常。こどもに生きることより美しく死ぬことを進める話に裁判長は首を傾けて聞いていたが、わかってくれたかな。
・ 右側の裁判官は途中から目つむることが多くなった。これは感動のせい?左側も富盛氏口述の後半は時計ばかり見ていた?かなり裁判長もねむそうになってきた。

Bさん

 向かって右の人は眠っていたのでは?聞きたくない/聞いても考えをかえない/のがありありです。

Cさん

 保護者としてのTさんの証言は印象的でした。改(正)教基法はすでに現実に効力を発揮し始めているのですね。憲法と照らして教基法の不当さを訴えていくことは本当に大切です。ただだまって受け容れていくのは耐えられません。

Dさん

・ 官の発言が明瞭でない(口ごもり発言。語尾が特に!)。
・ 発言時間配分での官の裁量が独善。官の傍聴採点が常(?)にあるほうがよい。
・ 法のすり替えがあまりに日常的に官が利用している(多様の価値観?)。

Eさん

 [裁判官の態度・印象]総合評価:回心前のパウロ(早く目からウロコのようなものが落ちますように)
良く顔を傾けている裁判長だなあと思いました。また裁判長から見て左隣に座っていた人も結構長時間目を閉じていることがよくありました。そうした態度は、陳述している人の話を真面目に聞いていないような印象を傍聴者に与えるので、そういう誤解を避けるためにも、改めた方がいいと思います。

 また、私は、今回初めて裁判を直接この目で見たのですが、原告に喋らせるだけ喋らせておいて、即「結審」「閉廷」となったことに驚きました。今回の口頭弁論では、実際に自分の子どもを教育現場に預けている保護者本人からの訴えなど、素人目にも重要だと分かる内容のものがありましたが、そうしたことに対して、被告側の弁論は聞かなくても良いのでしょうか。これでは被告側にも原告側にも、わだかまりが残ることになると思い、不公平感を覚えました。裁判に馴染みのない者でもある程度納得して判決を待てる、万人のための裁判を心がけてください。

Fさん

 控訴審第2回口頭弁論における渡辺さん、Tさん、城倉啓さんの弁論の内容、全面賛同します。司法という権力に対し、臆することなく現在の教育行政の在り方に対し、真の教育の在り方を述べて下さったこと、感謝いたします。

 特にTさんの小学校の道徳教育において、国家に対する自己犠牲を求める在り方、軍国学童教育の国民学校時代を思い出し、戦慄を覚えます。学習できました。主権者としての人権を守り、反戦、平和の闘いを共に頑張ります。

Gさん

 今日は23名もの傍聴者がつめかけ、盛り上がりを感じた。裁判長は選定当事者のみに陳述を教条的にしぼっているが、本当に法的根拠があるのだろうか?

 今回は前もって打ち合わせがあったのか、裁判所職員が「帽子をとれ」などと注意したり、時計をチラチラ見る…といつになく動きが多かった。

 審議を一方的に打ち切り、次回判決という一方的宣告には問題を感じた。こういう裁判所の実態を国民は知る必要があると思う。

 3人の裁判官のうち、右端(左陪席の加藤謙一裁判官)はウツラウツラ眠っていたのも気になった。立法・行政が暴走した時、司法が最後のたよりのはずなのに、憲法裁判さえ入ろうとしない裁判所のあり方には憂慮を覚える。

口頭弁論後の報告会での感想

Hさん

 教育基本法改悪後の小学校の道徳授業が、自己犠牲を強いる方向になっているという実態を知り、そんなことになっているのかとびっくり。私は障害者施設の職員だが、「つくる会」教科書を最初に押し付けられたのは養護施設の児童だった。障害者は、「つくる会」教科書で、自己犠牲精神で国のために尽くせ=死ね、ということか。障害者差別だと思う。

Iさん

 運動会などでも神道の踊りなどが増えているという。教育基本法が改悪された影響がどんどん出てきていることを実感している。

Jさん

 小泉・安倍政権が残したものが、今まさに私たちの暮らしや子どもたちにのしかかっていることを実感した。

Kさん

 大学生です。初めて裁判を傍聴した。弁論の中で、小学校で自己犠牲を要求する道徳教育が行われていると聞いて驚いた。“伝統”という言葉にだまされてはいけないと思った。

Lさん

 自殺する中学生が増えている。文科省は子どもの自殺についてどう考えているのか。教育基本法の改定は何の解決にもなっておらず、むしろ助長するものではないか。

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忌避について

 東京高裁第9民事部の原田敏章裁判長、氣賀澤耕一、加藤謙一裁判官を忌避しました。理由は以下です。

① 控訴人らは原判決の審理不尽、脱漏などの指摘に加え、新たな証拠を示し、教育基本法が改正されたことにより、具体的な損害が発生していることを述べたにもかかわらず、それを一切審理しなかった。

② 控訴人らは準備書面(10)において、被控訴人らに認否の求めと求釈明を求めたが、裁判官らはこの準備書面を理由を明らかにしないまま受理することを拒否した。つまり被控訴人に反論を求めることもせず、控訴人の求釈明を完全に無視し、審理することを拒否した。即ち、控訴人に対する悪意ある偏頗な裁判を行った。

③ 裁判官は被控訴人に棄却すべきと主張する理由も聞かず、審理不尽であり、明らかに被控訴人を勝たせる不公正な意図が見え見えである。

 東京高裁はこの忌避申し立てに対し、裁判官の訴訟指揮は忌避の理由に当たらないとして、申し立てを却下しました。現在最高裁に特別抗告を行っています。

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控訴審判決と原田裁判長

 3月19日、改定教育基本法は違憲であると訴えた裁判の控訴審判決が、東京高裁第8民事部原田敏章裁判長により言い渡されました。原審に引き続き何も審理しないままの判決は門前払いであり、控訴人らは上告を決意しました。

◆判決はたった3秒。

 筆者は言い渡し予定時刻の午後4時より10分ほど前に控訴人席に着いて裁判官を待っていました。判決言い渡しは数秒で終わってしまうため、5秒遅刻すれば間に合わないので、余裕をもって早く来たのです。

 裁判官3人が入ってきました。しばしの間・・・。裁判長は正面の時計をじっと見ていたので、4時ぴったりになるのを待っていたらしいです。でも数秒で終わる判決のために、「秒」まで合っているのか疑問な時計で4時を待つなんて、この待っている数秒と判決の数秒が同じ位の時間であることにおかしくなりました。そして数秒後、原田裁判長は「主文 1 本件各控訴をいずれも棄却する。 2 控訴費用は控訴人らの負担とする」と言って、ドアの後ろに消えました。この間、3秒。

 あれだけ一生懸命に書いた控訴理由書や切実な準備書面にたいする回答がたった3秒です。そして国民に裁判の実態を知ってもらいたくても、口頭弁論は昼間行われますから、傍聴できる人はごく限られています。マスコミはこんなマイナーな裁判を報道することはありません。だから、裁判はぜひすべてをテレビ放映してもらいたいものです。

 今日、私が用意していたやじは「原田裁判長の不当判決はネットで監視していますよ」でした。原田裁判長は不当判決が多いため、本当にそういうサイトがあるのです。私たちの裁判もそこに載っていました。

◆「違法とまでは言えない」とする常套句

 さて、判決の内容ですが、控訴人、被控訴人の名前や控訴人名簿などを除くとたった3ページ、その中で地裁判決の引用などが2ページ、「当裁判所の補充の判断」が1ページでした。要するに、「教育基本法が成立したことによって直ちに控訴人らが国を愛する態度を強制されたり、思想及び良心の自由を侵害されたりするとまでは認めることができない」というものでした。「何々とまでは~否定」というのは裁判所の常套句。裁判官が最も好むのは「違法とまでは言えない」です。これは裏を返せば「違法ではないとまでは言えない」という意味でもあります。さすがに良心が痛むのか「違法ではない」と断定できないのでごまかすために設定したに違いない、違法でもなければ適法でもない、グレーゾーンです。

 つまり今回の判決で言えば、「国を愛する態度を強制されたり、思想及び良心の自由を侵害されたりするとは認めることができない」とはっきり言えず、「~とまでは」というあいまいな言葉を入れているのも、はっきりした判断を避けグレーゾーンに逃げ込んでいるということです。

 いつもこのような判決を受ける者として考えてみるに、「とまでは言えない」という言い方は、「違法ではない」と断定できないということなのであって、現在の日本の裁判官が最高裁に人事権や昇給を決める権利を握られており、出世を望むなら最高裁の顔色を窺って政府、行政寄りの判決しか書けない状況を考えれば、心情的には「違法である」と認めているも同然と見ることができます。なぜならば、そんな気持ちが全くないならば自信をもって「違法ではない」と断定するはずだからです。

◆裁判官が公正な判決を出せない制度的な欠陥

 私たちは本人訴訟を行い、主権を自ら行使することによって、日本の司法を変えていきたいと願っていますが、最高裁が裁判官の人事権等を握っているという制度自体を変えなければ、なかなか変わっていかないと痛感しています。裁判官がおのれの良心に従い、何ものにもとらわれることなく公正に判断できるためには、人事権などは司法の枠組みから離れた第三者機関に委ねる必要があるのです。これは裁判官忌避の審理を行うのが同じ裁判所の別の部(つまり当の裁判官のお友達)であるという不公正さや地方自治体において住民監査請求を監査する監査委員がその自治体の長の元直属の部下だったりという制度的な欠陥とも共通した問題です。

 このように書くと、筆者が原田裁判長を免罪しているかのように誤解されるかもしれませんが、決してそうではありません。本来裁判官は自分の出世などより正義を重んじ、公正な裁判をすべきであると思っています。しかし、制度の問題は制度の問題として取り上げ、改善していかなければならないという意味です。

◆原田裁判長の別な事件での不当判決

 この機会に同じ原田裁判長の、これは好意的に解釈することは全くできない不当判決について、お知らせします。それは、阿部力也世田谷区議が選挙期間中に運動員の女性に行ったわいせつ事件で、地裁ではわいせつ行為を認定したのに、高裁で原田裁判長がそれを覆したのです。女性が半年以上も警察に届け出なかったことなどから「執拗(しつよう)で屈辱的な被害を受けた行動としては不自然で不合理。わいせつ行為は存在しないか、存在したとしても女性の承諾に基づくものだったことを強く示唆する」との理由でした。半年以上も警察に届け出なかったことがなぜこのようなことを示唆することに結びつくのか、偏見以外何の根拠もない、ひどい判決です。

◆横浜改正教基法違憲訴訟控訴審も原田裁判長

 改正教基法違憲訴訟は愛媛、横浜、東京の3か所で提訴しましたが、横浜地裁でも門前払いされ、東京高裁に控訴しました。この控訴審第1回口頭弁論が3月12日、行われました。ここでも原田裁判長は控訴人一人につき10分、計20分の口頭での陳述を許しましたが、第1回で結審しました。

 筆者らの口頭弁論の報告で、原田裁判長の体が終始被控訴人側に傾いていると書いたのを読んだのか、今回は陳述中に、体を動かし、控訴人側に傾けたり、被控訴人側に傾けたりして、気を使っているらしい様子が見受けられました。右陪席(筆者らの裁判では左陪席)の加藤謙一裁判官については「終始瞑想中」と書いたのを読んだのか、今回は目をぱっちり開けて、陳述をよく聞いていました。左陪席は小出邦夫という知らない裁判官でしたが、似顔絵を描かれたくないらしく、頬杖をついた手で顔を隠したりしていました。

 横浜教基法違憲訴訟も東京と同じ裁判官にしたのは、なぜでしょう? 判決を書くのにコピー&ペイストできるからだと勘ぐっている筆者です。そして言わせてもらえるなら、こんな判決なら素人にも簡単に書けますよ。裁判官なら裁判官らしく、法律に則ってまじめに書いてほしいものです。

つづく
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by kyokihoinmypocket | 2009-05-06 18:18 | ニュースレター
P o c k e t  C o l u m n

女のお喋りが、ファシズムを遠ざける?!   E・T

 最近、私はママ友ランチしている。教科書訴訟や教基法の改変、和田中訴訟について話すためである。
私は、3年前から裁判活動をしているが、それについてこれまで子ども関係の友人に話したことはなかった。杉並の教育問題なのだから杉並の友人にこそ話したいのに、こんな政治の話をしたら浮いてしまうんじゃないか、アカのレッテルを貼られるんじゃないかと恐れていたためだ。もっとも親しい友人でありながら話していないのが辛くもあった。

 裁判を始めて3年がたち、今年は教科書採択の年でもある。これを機に、杉並の母親たちにも知ってもらいたいと思い、最近になって友人たちとランチしながら、私がこの3年間やってきたことを話した。

 すると意外にも、皆、やさしいのである。これまで、10名ほどの人たちとランチしたが、変な目で見る人は一人もいなかった。皆、私が3年間苦しい思いで裁判活動をしていたことを理解し、受け止めてくれたように思う。友だちっていいものだな、と私はあらためて思った。

 しかし、つくる会教科書のことを知っていた人はほとんどいなかった。今まで知っていたのはたった2名。知っていた2名も、杉並で採択されたことは知らなかった。話を聞いて、彼女たちは、私が裁判をやっていたことにも驚いたようだったが、杉並の全ての中学生が右翼の教科書を使っていることに、「そんなことになっているの~!」と少なからず驚いていた。私は、いかにこれらの問題が知らされていないかを思い知った。いかにマスコミがさぼっているかが分かろうものである。

 勇を鼓して話してみてよかったと、私はつくづく思う。そして、気づく。ファシズムとは自分の心の中から始まるのだということに。言っちゃいけないと思い込み、口を閉ざしていた私。話してみれば、共感してくれることも多く、また彼らの意見を聞き、学校の状況など私が知らないことを知ることもできた。皆、一様に「こういうことも考えなくちゃいけないね」と言ってくれた。私は、皆、何も考えていないのではないかと思っていたが、とんでもない。自分の子どもの問題だから、やはり考えている。ちゃんと話しかければ、答えてくれるのである。私は、自分の話ができたのも嬉しかったが、彼女たちの考えを聞くことができたのもとても嬉しかった。ファシズムは口を閉ざすことから始まるのだ。

 こんなふうに皆の前で「つくる会」教科書が悪いこと、教基法の改定がちっともいいものではないと確信をもって言い切れるのも、裁判で教科書や教育基本法についてたくさんのことを学んだからだと思う。私は裁判で準備書面を書くために、つくる会教科書の何が悪いのか、教育基本法の改定のどこが悪いのかを、自分で調べて自分で考えた。だから、「つくる会」教科書が良くないものであることを断言できる。もし、裁判をやっていなかったら、何となく悪いものとしか語れなかっただろう。

 私は実績を積んだのである。

 今年は採択の年。教基法訴訟は上告。市民としてできるだけのことをしていきたいと思っている。それには、まず、身近な人と語ることがもっとも大切なことなのではないか。女がお喋りでいるかぎり、ファシズムはまだまだ遠いぞぉ~と心を強くするママ友ランチであった。

≪その他の裁判の報告&お知らせ≫

★つくる会教科書取消し住民訴訟・控訴審

 2008年12月22日、第2回口頭弁論が東京高裁にて開かれましたが、小林克巳裁判長は弁論を最後まで聞かないまま不当に結審、2009年2月18日、棄却判決となりました。今年は採択の年でもあり、動を集約するため、最高裁への上告は致しません。

★和田中夜スペ取消し訴訟

 2009年1月16日、第2回口頭弁論が開かれ、首尾よく陳述、ずさんな和田中地域本部の会計報告等について釈明を求めたところ、岩井伸晃裁判長は、なんと被告に対し、反論を求め、「できるだけ釈明要求に答えるように」と指示、次回の展開が楽しみになってきました。

和田中訴訟の次回口頭弁論:
2009年4月28日(火)
午前11:30~
東京地裁522号法廷にて
ぜひ傍聴をお願いします!

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ポケットに教育基本法の会

事務局:〒174-0063 東京都板橋区前野町4-13-3-301 (城倉)
  tel/fax03-5392-9554
  Eメール yukesika@sea.plala.or.jp
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by kyokihoinmypocket | 2009-05-06 18:17 | ニュースレター
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ポケットに教育基本法の会 NEWS LETTER 第7号   
  2008年12月5日  

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〈TOPICS〉

★教基法訴訟・控訴審、第2回につなぐ!

10月28日、東京高裁にて、控訴審・第1回口頭弁論が行われました。

10名の傍聴者が集まってくださり、心強かったです。どうもありがとうございました! 私たちは約30分にわたり、首尾よく口頭で陳述、被告の書類不備等もあり第2回につなぐことができました。傍聴者にも「わかりやすい」と好評でした!

一方、「傍聴者が少ない。良い弁論だったのにもったいない」との声もあり、次回はもっと、皆さまにアピールしなければ、と気持ちを引き締めています。

傍聴をお願いします!

次回期日:2009年1月27日(火) 午後2時~2時30分
      東京高裁809号法廷 霞ヶ関A1出口すぐ


ヒラメ裁判官による一審判決を不服とし、またヒラメ裁判官に訴える私たちって?! 「改定教育基本法は憲法違反である」。
私たちは、ヒラメでも何でも、言いつづけます!
   
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控訴審・第1回口頭弁論報告

2008年10月28日、教基法訴訟の控訴審第1回口頭弁論が行われました。

控訴人(私たち)側は代表4名(城倉・渡辺・高瀬・富盛)が法廷に入り、被控訴人は弁護士ら7名が出廷。35分間にわたって弁論が展開されました。

しかし、予想通り裁判官は合議に。やはり審理しないで結審かと思いきや・・・?! 出廷した渡辺さんによるリアルな報告をどうぞ!    
   
◆裁判長が名乗った!もしかして人間?

東京高裁809号法廷。裁判官は、裁判長・原田敏章、氣賀澤耕一(右陪席)、加藤謙一(左陪席)の3名。裁判官は、開始予定時刻2時前に入廷しましたが、6名の被控訴人(国、自民党国会議員4名、公明党国会議員1名)のうち公明党国会議員の答弁書が、私たち4名の代表のうち3名に届いていないことが分かり、その確認のため、5分ほど時間を取られました。また被控訴人代理人のうち数名は遅刻し、2時5分、開廷が告げられました。

今まで、私たちは、第1回の時は開廷と同時に「すみません」と手を挙げ、裁判長が口を開くよりも先に自己紹介を求めていたのですが、何やかやと理由をつけて拒否する裁判長が多いため、その時間がもったいないということになり、今回は黙っていました。

すると原田裁判長は初めに私たち4名の名前を一人一人確認し、期せずして自己紹介したような形になりました。こんな裁判長は初めてです。

「ていねいな人だな。もしかして・・・」と、ちょっぴり期待感が膨らんできましたが、「いや、だまされてはいけない」と打ち消しました。なにしろ、今までの裁判官がひどかったからです。

「この裁判長なら」と思い、私は「外の表には裁判官の名前が4つ書いてあったので、3人のお名前を教えていただきたい」とお願いすると、裁判長はごく自然に、「原田です。(右陪席を指して)氣賀澤です。(左陪席を指して)加藤です」と教えてくれました。

これが普通の人間の対応です。さわやかでした。この前の裁判長は裁判官の名前の読み方がわからないと言っているのに(「長」さんは、「おさ」さんなのか「ちょう」さんなのか?)完全に無視したのです。

原田裁判長は「控訴人は控訴状、被控訴人は答弁書を陳述しますね」と言いました。城倉さんが「ちょっと待って下さい、口頭で陳述する時間を取ってくださっていますよね」と確認すると、「あとでまとめてやって下さい」と言いました。被控訴人のうち答弁書未送達の代理人は「口頭で棄却します」と言いました。

◆ 一審の審理不尽を指摘、抽象的憲法判断の必要性を訴える

それから裁判長は「口頭で陳述してください」と私たちに言い、城倉さんが控訴理由書の要点を陳述。

たった1回の口頭弁論で結審した地裁判決は原告らの主張に対する誤解を前提に議論を組み立てており、取り消されるべきであるとし、まず審理不尽の4点を指摘しました。

(1)被告太田明宏は答弁書において、訴状の「請求の趣旨」のうち改正教育基本法の憲法違反及び結論に対して「主張はすべて争う」としているのに、審理しなかった。

(2)原告は訴状及び準備書面(5)において、「やらせタウンミーティング」の違法性を主張したのに、なんら審理しなかった。

(3)原告が主張した改正教基法の違憲性について、何ら審理しなかった。

(4)原告、被告双方が引用し、主張が対立している「警察予備隊訴訟最高裁大法廷判決」について審理しなかった。

次に、城倉さんは原告らの主張に対する事実誤認について述べました。

原判決には「教育基本法の内容が原告らの政治的思想信条に反するものであり、原告らがその内容に不快の念等を抱いたとしても」とあるが、原告らは改正された教基法は憲法の内容に反しており、教基法改正は違憲立法行為であると主張しているのであり、裁判所としては「改正教基法が現憲法に適っている」と判断するならば客観的に条文に照らして判断すべきであるとしました。

さらに、今年の4月に名古屋高裁で出た「自衛隊のイラク派兵違憲判決」において相当程度抽象的な憲法判断は、政府のなし崩し的解釈改憲の歴史に歯止めをかける司法の快挙であったとし、憲法81条に定められた違憲立法審査権は抽象的憲法判断をも含むものであると主張しました。

教基法が改正されたことによって、教育関連3法が改正され、国の権限が復活され、教員への管理強化がすすみ、また、2008年4月に改訂された学習指導要領は道徳教育を重視するように変えられ、国家の「あるべき教育」を家庭に押し付けるものであると主張しました。     

◆憲法76条を忘れた裁判官、目を覚まして!

次に私が、第1回口頭弁論にあたって、公正・中立及び適正な訴訟指揮を求める準備書面(1)を陳述しました。

日本国憲法76条3項は、「すべて裁判官は、その良心に従い独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される」と定めています。

ところが私たちがこの間起こしてきた6つの裁判(杉並教科書裁判等)で、裁判官は憲法のこの条文に違反し、法律を勝手解釈し、まともに審理もせずに門前払い判決を下してきました。

私は裁判官の顔を見ながら、裁判官にこの条文を思い出してもらい、良心を取り戻してもらうため、祈るような気持ちで陳述しました。

◆母親原告、改定による生きづらさ切々と

次に富盛さんが、小学生の子どもを持つ母親の立場から、準備書面(2)を陳述しました。

2008年3月に改定された新学習指導要領は、「日本会議」などの政治家の圧力によって中央教育審議会の答申から大きく変更されてしまったが、それは47年制定教育基本法が禁じていた「教育への不当な支配」を、改正教育基本法が許してしまったからであること。

新学習指導要領によって個人の思想信条の自由を踏みにじる愛国心の強制、国家のための個人を作ろうとする目標の設定が行われたこと。

そして学校から頻繁に新学習指導要領を解説した冊子や国家の考える「あるべき教育観」を押し付ける内容の小冊子が配られ(証拠として提出)、そのたびに精神的苦痛を感じ、子どもには、なぜこれらの冊子が間違っているかを説明しなければならず、大きな損害を被っていると、よく通る声で真剣に訴えました。

子どもを持つ母親の危機感がひしひしと伝わってきました。

◆証人申請と進行協議を求め、裁判所の真実究明義務を訴える

最後に控訴人の高瀬さんが、準備書面(3)を陳述しました。

富盛さんの訴えた新しい損害が発生したこと、証人尋問の必要性が不可欠であることから、進行協議を求めるとしました。

民事訴訟法243条1項では「裁判所は訴訟が裁判をするのに熟したときは、終局裁判をする」と定められており、「裁判をするのに熟した」とは、客観的に「熟した」時が必要なのであって、裁判所が真実究明義務を怠り、門前払い判決をしようとして結審する場合は、説明責任が生じると述べました。

その場合、裁判官は裁判をすること自体を放棄したに等しく、忌避されることを受忍しているものとみなされるとしました。

◆やっぱり合議。結審かと思いきや?!


陳述を終えると、裁判長は「合議します」と言いました。そこで、すかさず城倉さんが「何を合議するのですか?」と聞きました。すると裁判長は「それは言えません」と答え、扉の後ろに消えました。

私たちは合議に入ったら、結審と考え、忌避することに決めていました。しかし、裁判官たちはなかなか出てきません。こっちも合議です。

「長いね。どうしようか?」「でも絶対結審しかない。やっぱり忌避しよう」ということで、裁判長が扉を開けた瞬間、忌避うちわを掲げて、「裁判官を忌避します」と申し立てました。

以前、忌避した時、結審前の忌避なのに、結審後の忌避にされてしまったので、目立つように忌避うちわを作ったのです。

しかし裁判長は忌避を無視して、「証拠申出書(証人喚問)を却下しますが、むにゃむにゃ(理解不能)」と言いました。私が「わかりません。もう一度言ってください」と言うと、「証拠申出書を却下しますが、代わりに書面を出してもかまいません」と言いました。

え!結審じゃないの?と驚いていると、裁判長は答弁書未送達だった被控訴人に答弁書を送るよう指示しました。

私は、「あ、そうか。答弁書未送達だから結審できないのか。これは瓢箪から駒だな」と思いました。裁判長はそんな私を見透かすように、「証人尋問を却下しましたので、控訴人には尋問の代わりに何か提出する機会を与えます。また、答弁書に反論する機会を与えます」と控訴人に機会を与えると強調しました。

答弁書未送達のせいで結審できないことを隠しておきたいのだろうと私は思いました。

被控訴人のチョンボだとしても、弁護士と裁判官はオトモダチ、こんなつまらないミスで専門家たるものが素人に負けたと思いたくなかったのかもしれません。

そして次回期日を1月27日(火)午後2時からとして閉廷しました。

◆傍聴者の感想

閉廷後、報告会を行いました。良い口頭弁論だったのに傍聴者が少なくて残念だったという意見が多く出されました。以下、傍聴者の感想です。


「35分間にわたるすばらしい陳述でした。合議ということで、もうだめかと思いましたが、証人11人は却下したものの、次回につなげた。一審の審理不尽を徹底的にたたいたのが効いたのでしょう」(Tさん)

「一審は馬耳東風だったが、今回はそうでもなかった。裁判はやってみないと分からない」(Kさん)

「傍聴者が少ない。良い内容だったから、もったいないです」(Iさん)

「加藤謙一裁判官(左陪席)は、眠くて眠くてたまらず、必死になってまばたきして眼を開けようとしていた」(Kさん)

「裁判は全部ビデオに撮って見られるようにするなど、傍聴者のみでなく日本全国どこでも何らかの形で見られるよう公開すべきだと思う」(Kさん)

「裁判長は、聞こうとする態度が今までの人よりずっとよかった。でも、加藤裁判官は、半分寝ていた。原告の主張は分かりやすくよかった。現役の母親としての主張は感動した」

「被告弁護士の少なくとも1名も、居眠りしていた。答弁書が出ていないのに合議のうえ打ち切りならオドロキ!!一応次回期日が入ったが、次回打ち切りの予告かもしれない。ねじれ国会は空転状態。国会議員への働きかけも有効なのでは」(Tさん)

「今までも数回法廷に入る経験がありましたが、この裁判を通じ、改めて官営裁判の中味のない無味乾燥な形式のやり取りと進行、裁判の在り方に、疑問と不信を持ちました。権力の横暴に立ち向かうため、今後も辛抱強く、あきらめず、あらゆる機会に、小さな声でもあげ続けることの大切さを痛感しました」(Bさん)

「一審判決の脱漏を挙げる論が明解でした。私が裁判官なら全く肯いてしまう。『法律上の具体的争訟性あり』『原告の訴えを無化している』。同感です」(Oさん)

また、法廷に来られなかった原告Mさんからの手紙が読み上げられました。私たちはとても勇気づけられました。ありがとうございます!

<原告からの手紙(抜粋)>
「私は、現憲法に対する改変されてしまった教基法というのは、いずれ廃棄されるべきものと思っていますし、言ってみれば、洋装に下駄ばき同然の、陳腐そのものの、底知れぬ腹黒さを秘めた、性悪のものと思っているのです。

何はともあれ、問題の重大性からいって、これをたった一回の審理で片づけてしまった裁判官に激しい憤りを感じます。

けっこうな報酬を受けておきながら、こんな出鱈目しかやってない者は、ヒラメどころか、立派な公金泥棒と言うべきでしょう」(Mさん)

★★★ Pocket Column ★★★

今は門前払いでも、みなさまに支えられて行う先駆的な裁判!
          ――― 原告・渡辺

「教育基本法の裁判、やってる人でしょ?」
ある集会で、一人の男性から声をかけられました。
「は、はい(誰だっけ?)」
「原告になったYです」
と、名刺を下さって、やっと思い出しました。

「すごいよね。ニュースレター、いつも感心して読んでいますよ。僕は弁護士事務所に30年も勤めていました。弁護士もなくあれだけやってるんだからすごい。でも、どうせやるなら東京地裁以外でやりなさいよ。東京地裁はだめ。地方の方がまだ可能性がありますよ。・・・今は岐阜に住んでいます。東京の空気は腐ってるね・・・」

顔を覚えていて声をかけて下さるなんて感激です。Yさん、ありがとうございました。

また、先日、次のようなメールをいただきました。

「Wさんは、すごいと思います。Wさんの活動は、この時代で先に生まれてきた者として、後に続く若い世代のために責任を果たそうとするものだからです。たくさんの人の記憶に刻まれていると思います」

そして友人との会話の一部より。

私:私たちが何やっても何も変わらない…、空しくない?
友人:でも反対した人がいたっていうだけで違うと思う。
私:戦争中もそうだったしね。将来、歴史の教科書に載るかもね。そしたら未来の人たちが勇気づけられるかも。
友人:今だって勇気づけられている人はいるよ。

それから、控訴審第1回口頭弁論に来てくれた傍聴人のお一人が、富盛さんに「教育基本法が改悪されてしまってからもあきらめないで裁判官に直接意見を言ったのは日本中の母親の中であなた一人。どこかに書いて大勢に知らせなくちゃ」と言ってくださったこと・・・。
 
傍聴人は少なく、メディアももちろん取り上げず、この裁判のことを知っているのは日本中に数百人しかいないだろう。

裁判所からは相手にされず、今はほとんど知られることもないけれど、将来、日本に本物の民主主義が確立し、三権分立が実体化し、憲法違反の法律を裁く違憲立法審査権が認められたら、その時は先駆的な裁判として研究者によって研究され、歴史の教科書に載ると思う。

その日がいつ来るのか。私が生きているうちに来るとは思えないけれど、いつか来ることを信じて、前進あるのみ。     
   
≪≪Information≫≫


こちらの裁判(全て本人訴訟)の傍聴もよろしくお願いします♪

★ 杉並「つくる会」教科書取消し裁判・控訴審 第2回口頭弁論  

 2008年12月22日(月)午後1時40分~ 東京高裁511号法廷

★ 和田中夜スペ取消し裁判 第2回口頭弁論

 2009年 1月16日(金)午前11時30分~ 東京地裁522号法廷 

※地裁も高裁も同じ建物。霞ヶ関A1出口すぐ

◆編集後記

控訴審第一回は、意外な展開にびっくり。裁判長には珍しく、話を聞く態度も見られ、なんと次回もあるというオマケつき(ほんとに、ただのオマケかも?)。

何回目かの訴訟になりますが、つくづく裁判長によって、裁判の雰囲気、進行の仕方がまるで違うことを感じます。

裁判長の裁量で全て決まる。自由って、そういうことなんだなあとも思います。だからこそ、裁判官の良心が問われます。

裁判官が合議に入った時は、てっきり結審だと思いましたが、「第2回がある」と聞いて、私は控訴人席で「???」。答弁書未送達だから結審できなかっただけらしいですが、こんな展開もあるのかと、また一つ勉強になりました。

先日、高校のクラス会で、ウン十年ぶりに世界史の先生だった恩師に会う機会がありました。

先生は、最近の金融経済の破綻の仕組みからサブプライムローンの虚構を5分で語り、「君たちは今、かつてない激動の時代を生きている。しっかり眼を開いて歴史の生き証人になれよ」とおっしゃっていました。

歴史の大きなうねりの中では、私たち一人ひとりは、川底の小石のようなものなのかもしれません。

人間はただ、その波に転がされるだけなのか、それとも、一粒一粒の小石が、ちょっとでも自ら動き出せば、その流れを変えることができるのか。

民主主義の時代と言われて60年、個人が一人で立つことの意味を、いま一度、歴史に問われているような気がします。(富盛)

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次回傍聴をよろしくお願いします!
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次回は、教基法が改正されたために受けた損害をもう一つ準備書面にし、証人喚問を要求していた方に意見陳述書を書いていただき、提出する予定です。

私たちは傍聴者にもわかりやすい、開かれた法廷をめざし、毎回、口頭で陳述する時間を取ってくれるよう交渉しています。次回も30分は時間をとってくれますので、ぜひ傍聴にいらしてください。

★教基法訴訟・控訴審 第2回口頭弁論

2009年1月27日(火) 
午後2時~ 東京高裁809号法廷
霞ヶ関A1出口すぐ

カンパのお願い


控訴審第一回公判を終えて、大変盛り上がってきました。一回で結審とさせない奮闘ぶり、この調子で何回でも口頭弁論をたたかわし、原告・被告間の実質審理をし、良い判決をかちとりたいと願います。

原告のみなさんにも、傍聴支援のみなさんにも、熱い『ニュースレター』を逐次お届けしますから、ご期待ください。

ところで、この『ニュースレター』、原告全員に電子メール版と郵便版で配送していますが、一回に約1万円の経費がかかっています。

事務局の手元には、虎の子の34,112円があります。この先、「忌避(三回で約5千円)」「上告(約3万円)」など、物入りが予想されてもいます。

こういうわけで、カンパをお願いします。

いくらでもかまいません。そして、手弁当の本人訴訟運動で歴史を動かしましょう。

立憲民主主義の成熟した社会へと。(事務局・城倉)

<振込み先>
名  義:ポケットに教育基本法の会
口座番号:00100-8-356865

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ポケットに教育基本法の会

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by kyokihoinmypocket | 2008-12-08 11:30 | ニュースレター
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ポケットに教育基本法の会 NEWS LETTER 第6号  
  2008年10月15日                   
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〈TOPICS〉

★教基法訴訟・控訴審がいよいよ開かれます!

東京地裁でたった一回の口頭弁論で結審され不当判決を受けた教基法訴訟。ヒラメ裁判官による判決を不服とする控訴審が、東京高裁でいよいよ始まります。

改定教育基本法は憲法違反である。私たちは、このことを控訴審でも、問いつづけます。

2008年10月28日(火) 午後2時~2時30分

東京高裁809号法廷 霞ヶ関A1出口すぐ

傍聴をお願いします!
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★「改悪教基法で、もうイヤ!」

あなたの一言を募集します!


教基法違憲訴訟は、市民が起こす裁判です。皆さまからも、多くの意見を募り、違憲性の証拠として提出したいと思います。教基法改悪に関する意見、また、改悪によって「こんな被害・実害を受けている」「子どもがこんな目にあっている」などの体験などを、メール、ファクス、手紙でお寄せください。

寄せられたご意見を、証拠として、裁判で使用させていただきます。

※今日の日本の裁判では、実害の立証がないと罪に問われません。司法は、裁判所の違憲立法審査権を封印、憲法違反の法律を作っただけでは罪にならないようになっています。違反なのに罪にならないなんておかしな話。駐車違反の切符は、被害届けがなくたってすぐに切るのに。これらの呪縛をとき、すっかり政治家のものになってしまっている司法を主権者の手に戻さなければ、公正な裁判など実現しないのです。あなたの一言、お待ちしています!

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◆控訴審で、リベンジ!

2008年10月28日、教基法の控訴審・第一回口頭弁論が開かれます。教基法訴訟は、一審で何も審理されないまま、たった一回で結審され、裁判官忌避を経て、この6月に不当判決を受けました。原告は、同月、一審判決への不服を申し立てる「控訴状」を東京高等裁判所に提出、8月に「控訴理由書」を提出し、同裁判所は控訴を受理しました。

本人訴訟であるこの一連の裁判では、教基法の改定に納得いかない市民が、自分たちの声を直接法廷に届けます。法律は誰のものか、司法は誰のものかを問いかける裁判でもあります。これまでの裁判所の対応は、全くお粗末なものでしたが、原告らは、主権者としての自覚をますます深め、法廷の場で、主権者が直接声をあげ続けることの重要性を実感しています。腐敗した司法を変えるのは、総理大臣でも法務大臣でもありません。私たちひとり一人です。

憲法32条 「何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。」。

私たちにはこの32条で保障された裁判を受ける権利があります。本件の原告の訴えに対し、一審で何の審理もされなかったことは、私たちの裁判を受ける権利が奪われていることに他なりません。

◆見ごたえタップリ。30分の口頭陳述をゲット

第一回口頭弁論では、30分の陳述時間を確保しています。これも原告らが口頭での陳述を求めてきた成果です。口頭で陳述し、わかりやすい裁判を実現することは、司法を主権者の手に取り戻す第一歩と考えています。

原告団は、この30分を有効に活用したいと思っています。控訴理由書のほか、複数の準備書面と証拠申出書を提出し、審理の材料をたくさん用意しました。これらを口頭で説明し、裁判官に審理を求める予定です。

控訴審で、原告は不当判決について立証します。一審判決は、違憲立法によって原告が受けている権利侵害を、根拠なく「不快の念」と言い換え、原告の訴えに対する判断を示さず、いわば裁判官の意図的な誤認と理由齟齬で判じられたものです。いわゆる門前払い裁判であり、東京地裁は審理を怠りました。

高等裁判所は、原告の申し立て、及び被告側(国)の答弁を受け、判決が妥当であったかどうかを審理することになります。公正な判断を求めるには、まず審理しなければ始まりません。門前払い裁判は不当であることを訴え、ヒラメ裁判官が主権者のほうを向かざるを得なくなるよう、粘り強く審理を求めます。

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◆控訴理由書の概要

控訴理由書では、4つの観点から判決が不当である理由を述べています。つまり、一審における「審理不尽」「事実誤認」「判決理由の齟齬」、訴えに対する判断が漏れているとする「判決の脱漏」の、4つです。

また、5番目の観点として、「改正教育基本法施行の影響」により、教育関連3法の改定、学習指導要領の改定が行われ、教員・教育委員・子ども・家庭への不当な支配が起こり、原告らへの被害が拡大していると述べています。

1.審理不尽

① 一審の答弁書において、被告である公明党の太田昭宏議員は、原告の請求原因について「争う」と答弁しているにも関わらず、口頭弁論が全く成されなかった。

② 改定教基法を通すために行われた「やらせタウンミーティング」について、原告は、証拠保全、事実認否を求めたが、却下。真実究明の努力は何らなされなかった。

③ 原告は、『子どもの権利条約』および「旭川学力テスト事件大法廷判決」(最高裁昭和43年)を引用して改正教基法の違憲性を主張したが、実質審理がなされなかった。本訴の本質に関わる、子どもたちの人権に関しての審理が全くなされなかった。

④ 憲法で定められた裁判所の違憲立法審査権は、半世紀以上も前の昭和27年「警察呼予備隊訴訟」最高裁判決に縛られ、行使されたことがない。この判例に関して原告は審理を求め、被告もこの判例を盾にしている。にも関わらず、審理がなされなかった。

2.原告らの主張に対する事実誤認

原判決7頁に、「教育基本法の内容が原告ら又は選定者らの政治的思想信条に反するものであり、原告ら又は選定者らがその内容に不快の念等を抱いたとしても」とある。この部分は原告らの主張を誤解しているか、故意に矮小化している。

3.判決理由の齟齬

原判決には法律や判例の解釈の相違による判決理由の齟齬が見られる。日本の司法においては判例主義を採らないので、古い判例にとらわれず、時代の要請に応える解釈が可能である。

(1)抽象的憲法判断は可能

憲法81条は「最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である」と定めている。違憲の疑いが強い立法行為に、三権分立の立場から適正な牽制を加えることは、違憲立法審査権を形骸化させないことによって初めて可能である。

(2)違憲立法を行った国会議員の免責特権は無効、賠償責任を

憲法51条は「両議院の議員は、議院で行った演説、討論又は表決について、院外で責任を問はれない」と定めている。前述81条の存在から違憲立法に関しては、国会議員はその責任を問われると、51条は解される。違憲立法であるならば、憲法99条の定める憲法尊重・憲法擁護義務にも反し、この点でも国会議員の免責特権は用いられえない。

(3)憲法の一義的な文言にも違反

原判決は、「改正教育基本法は憲法の一義的な文言に違反していない」とするが、以下の諸点で一義的に違反している。 

 ①前文において憲法との密接な関係を削除していること。現憲法を改正しなくてはこのことは許されないので、違憲立法である。

 ②「第2条 教育の目標」の新設。特に第2条5項で「我が国と郷土を愛する態度」を教育の目標としていること。憲法は教育の目標を国権が設定することを第13条・19条・20条で禁じているので違憲である。

 ③「第10条 家庭教育」の新設。子の教育について保護者は「自立心を育成し、心身の調和の取れた発達を図るよう努めるものとする」とあるのは憲法26条2項違反である。

 ④「第16条 教育行政」において、教育が主権者全体に責任を負うことを削除したこと。憲法前文に謳われ、三大原則の一つである「主権在民」に違反する違憲立法である。

(4)懲罰的損害賠償について

原判決は、最高裁平成5年(オ)1762号同9年7月11日第二小法廷判決・民集51巻6号2573頁を引きつつ、懲罰的損害賠償を「我が国における不法行為に基づく損害賠償制度の基本原則ないし基本理念と相いれない」とする。しかしこれはカリフォルニア州の懲罰的損害賠償についての外国判決の承認執行の要件としての判示に過ぎず、同判決の射程距離は本件には及ばない。

4.判決内容の脱漏

(1)憲法及びこどもの権利条約に基づく判断の回避による脱漏

判決は、原告が何ら主張していないことを理由にあげ、原告が求める憲法判断、こどもの権利条約に基づく判断を回避している。

(2)「やらせタウンミーティング」の脱漏

原告は、被告らによって成された「やらせタウンミーティング」について争訟を求めている。しかし、この事実について、判決は一言も触れていない。

(3)原告の権利侵害の事実に関する脱漏

原判決は、教育基本法の成立によって直ちに、原告らが「国を愛する態度を強制されたり、その思想及び良心の自由を侵害されたりするものではない」としている。しかしながら、教基法成立後、原告は、直ちに、国を愛する態度を強制され、思想及び良心の自由を侵害されている。原告の権利侵害について審理・判断を欠き、判決の脱漏である。

(4)被告らの憲法99条違反についての脱漏

原告は、被告らが、憲法99条に定められている憲法擁護義務に違反すると主張しているが、判決では、これについての判断が全くなされていない。

5.改正教育基本法施行の影響

(1)教育基本法が改正されたことによって、教育関連3法が改正された。

①地方教育行政法の改正では、文部科学省による教育委員会への是正の指示・要求権ができた(48条)。教育長の権限がより強まった26条の内容によっても、国による「不当な支配」は補強される。憲法第8章の「地方自治」の趣旨にも反する違憲立法である。

②教員免許法改正では10年に一度、免許が更新制となり、教員への管理が強化された。この制定趣旨および立法行為は憲法27条の勤労の権利に対する侵害である。

③学校教育法改正では、副校長や主幹などが置かれ、学校の運営体制が強化される。文部科学大臣が教育課程に関する事項も定めうる(52条)。これらの改正は現場の教員の自主性を破壊する行為である。また、義務教育での普通教育の規定の中に、「愛国心教育」が強調され、憲法13条・19条・20条違反である。

(2)改正教育基本法を盾にとる政治家からの不当な圧力もあり、2008年4月に改訂された学習指導要領の中身は道徳教育を重視するように変えられた。それに伴い文部科学省は小冊子『生きる力』を公立校で税金を用いて印刷・配布した。その最後の頁には安易な内容のチェックリストがあり、明らかに、国家の考える「あるべき教育」を家庭に押し付けている。

それに呼応して東京都は小冊子『万引きは絶対ダメ!』を公立校で税金を用いて印刷・配布した。その最後の頁には安易な内容のチェックリストがあり、明らかに子どもたちの心のありようを支配しようとしている。
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◆控訴する思い  ――――― 原告・岡田

「行政は平和と人権を守れ」という憲法の根本原則を、教育によって確かなものにしようと1947年の教育基本法がつくられました。つまり「個人の尊厳を大切にし、普遍的な真理と平和を希求する人格の完成をめざす教育」を実現するための法規が教育基本法なのです。それが2006年に強引に改変され、憲法の平和・人権原則とは真逆の“行政による国民支配、個人より国家を尊重し権力に黙って服従する国民造りをめざす教育”のための基本法に改変されてしまった、これは絶対放っておけないと、裁判所に訴えたのです。          

裁判所の役目は、憲法に基いて行政の違法を糾し、行政の横暴から人々を守ることです。だから私たちは裁判に訴えた。ところが東京地裁の判決は信じがたいほど憲法問題に全然ふれず、“原告の言い分相手にせず”の不当なものでした。行政権者が好き勝手に教育を支配して、教育を「権力者に都合よい人材つくり・兵隊つくり・ロボット造りの道具」にしてしまうことの国家的過ちについて全く審議していない。「たまたま私たち特定の何人かが政府と“政治的思想信条が違う”だけ」、「単に私たち何人かが政府に不快の念を持っただけ」の、とるに足らない原告の感情問題にすぎないから「がまんしなさい」というようなコバカにした判決文でした。さらに判決文は私たちが指摘した政府の不正には一切触れていません。 政府は高額の税金を費やしたやらせのタウンミーティングで世論を捏造して強引に教育基本法を改変しました。そのことはすでに事実として国会でもバレており、総理大臣はインチキを認め一応の謝罪までしている。「教育に心の正しさ・道徳の徹底を」と高言する政府が、八百長のズルイ汚いやり方で世論を誘導してまで違法を押し通しました。この不正を全く無視して判決文を書いた裁判所は「三権分立、司法の独立」を投げ出し行政の奴隷を演じています。東京地裁は国民でなく行政を守る、行政のゴマスリに成り下がってしまったみたいです。だから私たちは地裁の判決を受け入れるわけにはいかないのです。控訴するしかないのです。教育基本法の改変つまり行政による教育支配は、国民を“人格”でなくて政府が利用するための“人材”としか見なさない行政の悪意です。 

教育を政府文科省の私物にして「国民を調教・訓育」する、言うことを聞かない人は暴力と厳罰で排除する、日本がまたまた未来を誤って権力者の利権を第一とする非人間的暴力国家となる道を暴走し始めたようで心配でたまりません。

高等裁判所が今度こそ、裁判所として「行政の違法を糾して国民をまもる」責務をしっかり果たすように、しっかり働きかけなければなりません。

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ポケットに教育基本法の会

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ポケットに教育基本法の会 NEWS LETTER 第5号 

 2008年6月11日
                   
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〈TOPICS〉

★東京:教基法訴訟に却下の判決。控訴へ 
2007年9月に「改定教育基本法は憲法違反である」と提訴した教育基本法違憲訴訟に却下の不当判決が下されました。私たちは、あきらめずに控訴します!

<今後の予定> 控訴状提出:6月18日(水) 控訴理由書提出:8月7日(木)
   
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◆教基法訴訟、却下判決

2008年6月5日、改定教育基本法違憲訴訟に対する判決の言い渡しがありました。裁判官忌避が地裁、高裁の却下の後、3月14日に最高裁で却下され、昨年11月に不当に結審された本訴の判決がようやく出たということです。

結果は、却下・棄却です。「却下」はいわゆる門前払い、「棄却」は理由があって退ける、という意味ですが、本判決は「理由がない」という理由で棄却されています。言い渡しは1分もかからず、閉廷。原告席から「真面目にやって下さい!」「何も審理してないでしょ!」と声が上がりました。判決文を以下に報告します。

(主 文)

1 本訴訴えのうち、次の各請求に係る部分を却下する。

(1) 教育基本法(平成18年法律第120号)が憲法違反であり無効であることの確認を求める請求

(2) 被告国に対して金銭の支払を求める請求のうち、選定当事者である原告らが別紙2記載の選定者のためにする請求及び同別紙記載のその余の原告らの請求

2 原告らの被告らに対するその余の請求をいずれも棄却する。

3 訴訟費用は原告らの負担とする。

理由・(裁判所の判断)

1 教育基本法の違憲無効確認請求について

 裁判所法3条1項の規定にいう「法律上の争訟」として裁判所の審判の対象となるのは、当事者間の具体的な権利義務ないし法律関係の存否に関する紛争に限られるところ、このような具体的な紛争を離れて、裁判所に対して抽象的に法令が憲法に適合するかしないかの判断を求めることはできないものというべきである(最高裁昭和27年(マ)第23号同年10月8日大法廷判決・民集6巻9号783頁、同平成2年(行ツ)第192号同3年4月19日第二小法廷判決・民集45巻4号518頁参照)。

 教育基本法の内容が原告ら又は選定者らの政治的な思想信条に反するものであり、原告ら又は選定者らがその内容に不快の念等を抱いたとしても、教育基本法が成立したことによって直ちに、原告ら又は選定者らが国を愛する態度を強制されたり、その思想及び良心の自由を侵害されたりするものではないから、原告ら又は選定者らがその権利利益を侵害され又はその法律関係に影響を受けるものとはいえない。

 そうすると、本件訴えのうち、原告らが被告らに対し教育基本法が違憲無効であることの確認を求める請求に係る部分は、裁判所に対し、具体的な紛争を離れて、抽象的に教育基本法が憲法に適合するかしないかの判断を下すことを求めることに帰するものであるから、裁判所法3条1項にいう「法律上の争訟」に当たらない不適法な訴えというべきである。

2 被告国に対する請求について

(1) 乙第1号証及び弁論の全趣旨によれば、別紙2記載の原告ら及び選定者らには、松山地方裁判所において、国が違憲無効な教育基本法を成立させ原告らに精神的苦痛を与えたなどと主張して国を被告とする国家賠償を求める訴えを提起し、当該訴え(同裁判所平成19年(ワ)第344号損害賠償請求事件)は、現在も係属していることが認められる。当該訴えは、本件訴えのうちの被告国に対する請求に係る部分と訴訟物を一にするものというべきであるから、本件訴えのうち、別紙2記載の原告ら及び選定者らのための請求に係る部分は、民事訴訟法142条(二重起訴の禁止)に反する不適法な訴えというべきである。

(2) 教育基本法の成立によって原告ら又は選定者らの権利利益が侵害されたといえないことは、前記説示のとおりであるから、原告らの被告国に対する損害賠償請求のうち、別紙2記載の原告ら及び選定者ら以外の原告ら及び選定者らのための請求は、理由がないというべきである。

 また、原告らは、被告国に対し、懲罰的損害賠償の請求をしているが、懲罰的損害賠償は、我が国おける不法行為に基づく損害賠償制度の基本原則ないし基本理念と相いれないものであるから、その請求をすることは許されないものというべきであり(最高裁平成5年(オ)第1762号同9年7月11日第二小法廷判決・民集51巻6号2573頁参照)、原告らの上記請求には、この点でも、理由がない。

3 被告小杉隆、被告下村博文、被告木村勉、被告島村宣伸及び被告太田昭宏に対する損害賠償請求について

 原告らの、被告小杉隆、被告下村博文、被告木村勉、被告島村宣伸及び被告太田昭宏に対する損害賠償請求は、同被告らの国会議員としての職務行為の違法を理由とするものと解されるところ、公権力の行使に当たる公務員の職務行為に基づく損害については、国又は公共団体が賠償の責めに任じ、職務の執行に当たった公務員は、個人として、被害者に対し、その責任を負担するものではないというべきである。(最高裁昭和28年(オ)第625号同30年4月19日第三小法廷判決・民集9巻5号534頁参照)。したがって、原告らの請求のうち、上記被告らに対して損害賠償を求める請求は、理由がない。

4 結 論

 以上によれば、原告らの訴えのうち、被告らに対し教育基本法の違憲無効の確認を求める請求に係る部分並びに被告国に対して金銭の支払を求める請求のうち選定当事者である原告らが別紙2記載の選定者のためにする請求及び同別紙記載その余の原告らの請求に係る部分は、いずれも不適法であるからこれを却下し、原告らの被告らに対するその余の請求は、いずれも理由がないからこれを棄却することとして、主文のとおり判決する。

東京悲報裁判所民事第24部

裁判長裁判官 矢尾渉/裁判官 澤野芳夫/裁判官 長 博文

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◆教基法訴訟、控訴へ

控訴は、判決への不服となるので、控訴理由書は判決に対する反論を作成します。現在、次のような点から分析が進められています。

1.審理不尽

・ 被告が争うと主張しているのに、反論させずに結審したこと。

・ 最高裁S27年10月8日大法廷判決を引用しているが、原告は、同じくこれを引用し先例としての無価値を主張し争点を提起している。判決は反証がなく、審理不尽。

・ 判決は、原告らの思想信条からのみ提訴しているかのような偏見ある解釈を導き、「不快の念を抱いたとしても」「教基法の成立によって直ちに自由を侵害されるものではない」など、抽象論を振り回している。

・ 「公権力の行使にあたる公務員の職務行為」に基づく損害は個人の責任は無い」としているが、原告らは被告らの不法行為において争点主張をしている。法解釈、立法経過や違法操作など審理不尽である。

2. 理由齟齬

・ 判決は、「法律上の争訟にない」「具体的な紛争を離れている」など法制上の解釈に矮小化している。

3. 判決の脱漏

・ やらせタウンミーティングについて何も言及していないこと。

・ 憲法判断、こどもの権利条約に基づく判断を回避していること。

・ 国会議員は憲法を守る義務があると定めた憲法99条についての言及がないこと。

4.事実誤認

・ 「原告ら・・・が権利利益を侵害され・・・るものとはいえない」という判断は事実誤認。わたしたちはこどもたちの人権と合わせて主張している。お金に換算できる類の損害ではないが、すでに新学習指導要領によって、こどもへの人権侵害は起こっている。

・ 「懲罰的損害賠償は・・・我が国における・・・損害賠償制度の基本原則ないし基本理念と相いれない」という判断は事実誤認。

・ 国会議員の免責特権は、違法な立法行為に対しては該当しない。憲法99条に照らしても今回の事例では認められない。また、免責特権は違憲立法審査権と緊張関係にある。憲法違反の疑義のある法律をつくることに、この特権は用いてはならない。三権分立の脆弱な日本社会にあっては、違憲立法審査権の行使こそが、立憲民主主義に資する。

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◆判決を終えて――――原告の感想

教基法判決の感想――(渋川)

6月5日に東京地裁で教基法違憲訴訟の判決言い渡しがあった。裁判長は主文のみ言い渡し、「すべて却下」の判決は数十秒で終わり・・・。 以前「3分診療」で問題になったことがあったけれど、3分のなんて長いこと。こっちは数十秒ですよ、数十秒。

矢尾渉裁判長ははじめての時、明らかに私たちに対して悪意と思える態度(上から見下す態度、全く無視)を見せていたけれど、今回はそれほどあからさまではなかった、というか、そんな態度をとる時間もなかった。でも私は前回と同じ雰囲気を感じてしまった。人間としての温かみは全く感じられず、その顔に人間性欠落をみる思い。両横の澤野、長裁判官の表情も能面のよう、3人とも人生楽しくないのだろうな。

裁判は勝つとは限らない、特に行政裁判はほとんどが敗訴ときく。でも毎回ながら真剣に審理したあとが全くみられないのが、悔しくてならない。せめて真摯に審理してくれていたら、すこしでもそのような形跡がみられたら、裁判官に原告に対するまじめな言動がみられたら、ここまで情けない、むなしい思いはしないのに、あまりにもひどすぎる。

日本の中枢そのものの霞ヶ関の裁判所でこのような不当な裁判が行われているのを、日本中の何人の人が知っているのだろうか、と思ってしまった。もっと多くの人びとにこの事実を知ってもらいたい。私も今までは全く知らなかった、気づく機会さえなかった、でもこの年(すでに年金をもらっている)でこの理不尽さを知ってしまった。それは不幸なこと?でも誰かが言っていた「あきらめた時が負けよ」。

知ってしまったからには、この動きを続けなければと思う。幸いにして、素晴らしい仲間がいる。(私はただのプラス ワン だけど)

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判決裁判に出席して――(小嵐)

開始にあたっては、権威主義をふりかざすつもりはないが、けじめはけじめとして、はっきりとした形で開始されるべきと思うが、なんとなく始まってしまったという感じであった。

判決内容も原告にはっきりと聞こえるように発言すべきだが、声が小さく不明瞭であり、私には発言内容が理解できぬままに終わってしまったようで、終決のけじめもはっきりせず、こそこそと退廷して行ったのは、よほど自分の下した判決に自信がなかったせいであろうか。

憲法裁判所のおかれていない我国では、すべての裁判所がその任を担うべきであり、今回の判決のようにその任を自ら放棄したのは甚大なる任務放棄と云わざるをえない。

総じて云えるのは、東京地方裁判所は国民の真摯な訴えに対して、真面目に対応しようという姿がひとつも見えず、非常に恐ろしいことであると云わざるをえない。他の裁判所も同じなのだろうか。少なくとも、過日名古屋高裁のイラク派兵差止め訴訟ではそうではなかった。私も原告の一人として毎回出廷していた。ただし、同訴訟の一審は今回の東京地裁と同じであった。司法の崩壊はおそろしい勢いで進んでいるのではなかろうか。そうであれば、一大危機と云わざるをえない。

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司法までもこれで良いのだろうか――(小海)

行政府である政府が、立法府である国会が暴走し、健全な機能をしていない時に、国民が頼るのは司法です。それが三権分立というものです。「国民の思想及び良心の自由」を保障する現日本国憲法のもとに制定され、教育行政の基本法として定められた教育基本法を、現日本国憲法を改訂する事もなく、憲法の中心理念とも矛盾するような形で「改悪」する、しかもプロセスにおいてもそのことが選挙の争点でもなかった「郵政改革」選挙で多数を占めたことを良いことに、政府側も認めざるを得なかった「やらせタウンミーティング」、審議無しの「強行採決」の濫用という乱暴なプロセスで教育の基本法が「改悪」されるという行政府・立法府の「暴走」を目の当たりにして私たちはこの裁判を起こした訳です。この教育基本法「改悪」は憲法違反ではないか。行政と立法に携わる者たちは憲法遵守の義務があるはずなのに、それをここまで無視して良いのか。せめて基本法をいじるというならもとにある憲法を変えてからすべきではないのか。至極まっとうな判断を司法に出して頂きたいと求めた裁判でした。あの強行採決がなされた瞬間、私も国会を取り巻いていた人だかりの中にいました。そこでも同じく司法をつかさどるプロの弁護士たちの団体も同様の声明を公表していたのを思い起こします。私たち素人が思うだけでないのです。

しかし今回東京地裁は一回結審、被告の何人かの議員たちからも意見陳述の要請があったにもかかわらずそうした場を設けることなく憲法判断を避けた門前払いのような判決を下しました。まことに不当です。

裁判長たちもいかにも後ろめたそうな感じで、原告である私たちと目を一切合わそうともしませんでした。57ページに及ぶ判決書も後ろめたさの現れでしょう。しかし内容は極めて薄いもので、10頁以降は別紙資料です。

裁判員制度も始まるというのに、ここまで司法が国民の気持ちと乖離し、非人間化するものかと、私はあきれました。危機感も覚えました。

とくに私たち原告・選定者に具体的実害・侵害が無いので(東京都や杉並区の教育行政の現実の中でいくらでも実害は挙げられるのでは?)、この裁判は「抽象的に…憲法に適合するかしないかの判断を求める」ものだから「不適当な訴えというべき」という裁判長の主張は到底納得できるものではありません。「個人の内心まで踏み込まない」はずだったのに日の丸・君が代強制で処分者が続出しています。歴史改ざん教科書が押し付けられ、その採用プロセスの不正を告発した教員が「守秘義務違反」の名目で別の区へ飛ばされています。具体的に現在も「改悪」された教育基本法のもとに教師も生徒もさらされて、実害を受け続けているのです。区立中学に子どもを通わせている保護者として耐えられない思いです。もちろんすぐにストレスで病気になったとか、知識・教養に偏りが出来、生涯ハンディーを抱えることになったといった類の「実害」ではないかもしれませんが、何か身体を確実に蝕むことがわかりきっている農薬付けの野菜を無理やり食べさせられているような思いです。この判決に満足することは到底できません。
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◆会計報告                               

 2008年6月11日現在

収入   220,000円

  会費   198,000

  カンパ  22,000

支出  135,358円

  通信費  91,550

  印刷費  19,697

  生田氏宿泊費 8,040

  事務用品費  16,071  

差引き残高 84,642円
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by kyokihoinmypocket | 2008-12-08 11:24 | ニュースレター
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ポケットに教育基本法の会 NEWS LETTER 第4号   

2008年2月13日

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★ 教基法・つくる会教科書裁判の合同ミーティング報告
★ 教基法訴訟(東京):裁判官忌避は棄却、控訴へ
★ 教基法訴訟(横浜):第2回口頭弁論で結審
★ 杉並つくる会教科書裁判、棄却の判決。控訴へ
    住民訴訟・棄却(1/10)・安倍裁判・棄却(2/12)
☆ 控訴準備ミーティング:3月8日(土)1時~ 荻窪教会
 教科書・教基法裁判の控訴準備等を行います。興味のある方はぜひご参加ください

2008年1月31日、教基法及び「つくる会」教科書裁判の原告が集まり、合同ミーティングが開かれました。どの裁判も結審され、控訴など今後の方向を話し合う時期になっていたからです。栃木の教科書裁判のため高松から生田弁護士が上京する機会に合わせ、生田さんを含め8名が集まりました。判決の読み方、控訴の勉強会も兼ね、さまざまな意見を交換しました。 まず、それぞれの裁判の経緯を報告します。

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◆教基法訴訟(東京)の経緯


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2007年11月14日の第一回口頭弁論において不当な結審をされた原告団は、不衡平な訴訟指揮に対し裁判官忌避を申し立てました(11月16日に正式に書面で忌避申立書を提出)。この忌避は、裁判官忌避事件として、別の訴訟になっており、これが解決するまで、原事件である教基法訴訟の判決言い渡しは延ばされます。

この裁判官忌避訴訟は、12月4日に却下の決定が出て、私たちは次の段階として12月13日、高裁に即時抗告、これも12月26日に却下の決定が出ました。そして最終段階として1月23日最高裁に特別抗告を行い、現在、決定が出るのを待っている状況です。

この決定が出たら(おそらく棄却)どうするか、ということで意見を出し合いました。
私たちは、忌避の申立人を二つに分け、今回の裁判官忌避は第一弾で、第二弾の忌避を予定していましたが、地裁→高裁→最高裁まで争う一連の書類提出手続きの負担感が大きいという感想が聞かれ、第二弾はやめ、控訴の方向へ動くことが決定しました。

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◆横浜の教基法訴訟も結審

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昨年10月16日に訴状を提出し、11月26日に第一回公判が開かれ、裁判官小林 正は、被告文部科学省、河野洋平、河野太郎の裁判を結審し翌2月27日に判決するという訴訟指揮を行いました。翌1月28日の被告国、被告松あきらの公判で、この訴訟も、これで結審し、2月27日に判決という訴訟指揮を行いました。これに対し、私は、河野両名の公判再開の要請を請求しました。これに対する回答は未だありません。司法の権力寄り発想、行動は無惨です。この実態を実感しています。   (二田水)

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◆杉並・つくる会教科書裁判、棄却。控訴へ

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杉並で採択された「つくる会」教科書の取消しのため起こされた二つの裁判は、住民訴訟が1月10日、安倍裁判が2月12日、棄却の判決が出ました。判決の内容は、住民訴訟は「教科書採択に関する公金支出は行政処分には当たらないので訴えは不適法である」という典型的な門前払い。安倍裁判は「安倍晋三が『つくる会』を応援しても教育への不当な介入には当たらない」という内容。私(富盛)は、G・オーウェルの『1984年』で独裁者が「2+2は5である」と主人公に思い込ませていくくだりを思い出し、ぞっとしました。『1984年』の独裁者は「戦争は平和だ」とスローガンを掲げていましたが、たとえ安倍晋三がそう言っても、憲法違反にはならない、と判決は告げています。

しかし、私たちは「2+2は4」だし、「戦争は平和なんかじゃない」と知っています。今ならまだ、そう言えます。杉並の教科書裁判は、控訴に向けて再スタートを切ります。

◆控訴のポイント~杉並・教科書裁判から

 生田弁護士によると、控訴によって市民の力がつくとのこと。判決と照らして「ここがおかしい」ということをさらに主張していくことで訴訟力が養われます。

「つくる会」教科の住民訴訟は、すでに控訴状を出し、理由書を3月13日までに提出する予定です。原告は、その控訴理由書を分担して書くことになりました。ミーティングでは、杉並・住民訴訟の判決文を参考に、控訴のポイントについて話し合いました。

● 原則は、判決に対する反論の展開
控訴では、一審判決に対する不服申し立たになるので、基本的には判決のポイントに対する反論となる。

●理由書のポイントは幅広く立てる
控訴は、一審と違い、控訴理由書を出した後で、準備書面で新しい主張を加えることができない。従って、理由書で全ての主張を出しておく必要がある。反論しきれなくとも、主張の項目だけは立てておき、内容は準備書面で言うことはできる。理由書で、できるだけ主張の項目を挙げ、幅広く弁論を展開できるよう、間口を広げておくことが大切である。

●「判決の脱漏(だつろう)」を探す
杉並のつくる会教科書住民訴訟の判決をみると、原告の主張したことすべてに対して判決を下していない。これは、「判決の脱漏(だつろう)」と言って、裁判官の極めて重大な怠慢、もしくは過失、違法行為。控訴状では、もう一度、原告の訴状および準備書面を読み直して、どの部分の判決が抜けているかチェックし、「判決の脱漏」を指摘する。

●門前払いの理屈に惑わされず主張を展開
判決文には、ときどき読む側がキツネにつままれたような気分になる文章がある。たとえば、住民訴訟では、教科書採択に使った公金の違法支出を問題にしていたが、判決では「公金支出の行為は、無効確認の対象として適格を欠く」とある。読んだ原告は、「は?どういうこと?」「訴え方がまちがってたの?」と思ってしまう。しかし、これは、屁理屈であり、「ヘンなことに使ったおカネなら、無効に決まってるじゃないか!」と反論していかなければならない。「そもそも訴訟としての適格を欠く」という言い方は、門前払い裁判の常套句なので、気にせず主張を繰り返す。もしくは、「行政行為」「行政処分」とは何かの定義を、こちらの理論として展開し主張を補強していく。

● 請求原因事実の拡張
おそらく教基法訴訟の判決は、「教基法改悪が違憲であるという訴えは、訴訟として成り立たない」、つまり争訟性がないとして却下されるだろう。しかし、安倍前首相の不法行為であるという点では、訴訟として成り立ち、争訟性が出てくる。安倍裁判の控訴の時には、請求原因事実の拡張として、安倍の不法行為を加える。

●行政訴訟法・第23条の二項の活用
行政訴訟法は2004年、37年ぶりに改正された。この改正の際、加えられた第23条の二項(釈明処分の特則)を活用する。これは、裁判所が、必要と認める時には、被告である行政側に対し、処分や裁決の根拠となる法令の条項、処分や裁決の原因となる事実や理由を明らかにする資料の提出を求めることができる、という規則。控訴では、一審判決が、どこで、どういう決め方で出された裁決なのか、根拠規定をこまかく求めていくとよい。単に「根拠を示せ」ではなく、この釈明規定の条文を示して、緻密に闘っていくことも必要である。

◆控訴以外の闘いも

一審を経て裁判の現状は、なるべく市民の訴えに耳を傾けないですむような仕組みになっていることが分かってきました。そこで、行政を訴えるのみでなく、同時に裁判所自体の体質を変えていく努力も重要だと私たちは考えています。これまでにも、裁判官忌避をコマメに申し立てることで抗議してきましたが、以下のような活動も追々始めていければと思います。

●弾劾裁判所に訴える
国会議員で構成される弾劾裁判所に、不当な裁判官を訴える。裁判官の訴追請求を行う。

●東京弁護士会の法廷委員会に訴える
東京弁護士会の弁護士で構成される法廷委員会。不当な対応を行った裁判官、不当な訴訟指揮を執った裁判官を訴えることができる。

●裁判オンブズを立ち上げる
官僚裁判官のみで裁判を行っているのは日本だけ。諸外国では、陪審制、参審制であっても、オンブズが存在し、市民が裁判を監視しているケースが多い。日本も裁判員制度導入を控えてはいるが、市民の監視なしの導入はむしろ危険である。裁判オンブズの立ち上げが必要である。

★質問コーナー★

Q: 民事訴訟と行政訴訟の違いとは?

A: 日本においては、民事訴訟か行政訴訟かの定義は曖昧。あえて定義していません。というのも、裁判所としては、できるだけ民事訴訟にしたいとの思惑があるから。行政訴訟になると、最高裁への報告義務が生ずるなど、ややこしくなります。市民の行動を制限したい事柄はがんじがらめにしておくのが日本の社会です。行政訴訟にしたい場合は、「行政事件」と明記します。但し、行政事件だと裁判所との闘いになります。なお、民事訴訟は原則として裁判官は単独、行政訴訟は複数の裁判官が対応する合議体で行います。民事訴訟の場合でも、重要案件は合議体で行われます。

★生田弁護士からのメッセージ★

政治も裁判も、インフォームドコンセント!

日本の社会でも、現在は、ビジネスや医療などいろいろな分野でインフォームドコンセント、つまり「説明と同意」が当たり前になってきています。政治や裁判所だけが遅れているのです。お任せではなく、つねに説明と同意を求めていくことが、これからの市民社会には必要です。日本人は他力本願だからとか、争いを好まない国民だから、と言われますが、日本人が訴訟を好まない、ということはありません。江戸時代には多くの訴訟が町人や農民によって起こされていました。訴訟が少なくなったのは明治になってから。権力によって巧みにやられたと言えますね。私たちは、奪われた訴訟力を取り戻さなければならないと思います。

★参加者の声★

裁判オンブズでつなぐ、運動の輪

裁判オンブズは非常に面白い試みだと思う。さまざまな訴訟をつなぐ接点になり、運動として大きなうねりをつくるのに役立つ。例えば、杉並では大門匡裁判長に負けさせられている裁判がたくさんあるが、これらを総合的に評価して大門裁判長の訴訟指揮のあり方を問うこともできるのではないか(杉並区・Mさん)
  
〈そのほかの話題〉

◆杉並・和田中の夜塾の問題点

参加者に杉並区民が多かったことから、大手進学塾サピックスが杉並区立和田中学校でスタートさせた受験塾が話題となりました。次のような問題が指摘され、住民監査請求を求めるべきとの声が多く出ました。

●公共施設を使い、有料で商業行為を行っている。

●現在、「学校教育外である」との和田中の説明に都教委も納得した形になっているが、学校を使って学校教育外の商行為を行っていいのか、という問題が残る。

●公益性があるというが、学校教育外の商業行為に公益があるとはいえない。公益というなら無料でやるべき。実質は、企業の利益になっている。

●授業料が半額ということだが、学校施設を使い、教材については教員との共同開発、冷暖房費・光熱費・夜間警備などは学校持ち。税金をかなり投入していると考えられ、コストが不透明。住民監査請求によって、実際にどのようなコストが区民の負担になっているのかを明らかにし、授業料半額のカラクリを明らかにする必要がある。

●公教育の破壊の危険性もあるのに、新聞やメディアが何ひとつ批判しないのは疑問。民営化による弊害があちこちで出ているのに何の反省もなく学校でも民営化が始まった。私たちが声をあげなければ。

〈昨年の反省会より〉

◆12月1日の反省会報告

昨年12月1日、教基法裁判の原告10名ほどが集まり、結審された口頭弁論の反省会と忘年会を行いました。次のような反省が出ました。

・矢尾裁判長には明らかに偏見と悪意が見て取れ、権威主義だった。

・自己紹介も拒否し、第一回でいきなりの結審。このグループの提訴について強硬に扱うと決まったのではないか。

・忌避のタイミングは、あの時でよかったか。合議の理由を言わなかったところで、或いは「証拠保全書を却下」のタイミングでの忌避はどうだったのか。今後、忌避のタイミングの作戦を考えておく必要がある。

・個人原告である自分が途中でおずおずと忌避を言い出してもよかったのではないか。

・10円の損害賠償の根拠を立証していく作戦が必要。この議員のこの発言にかかった税金はいくらで、国民で割ると10円になるとか。ただし膨大な議事録を調べるなどとても大変なのが問題だ。

・マスコミに取り上げてもらうことが必要だ。そのためにチャンスをねらう必要あり。裁判員制度をなんとか利用できないか。

反省や意見を今後に活かしながら、市民の訴訟を取り戻していきたいと思います。反省会の後、初めての飲み会として忘年会が盛大に行われました。自己紹介では一人一人が話し、その人のこともわかり、とても楽しかったです。今回参加できなかった方、次回はぜひ参加してくださいね!

◆編集後記

生田弁護士を迎えての今回のミーティングで最後に話題になったのが、報告にもあります和田中の夜間塾問題でした。まさに杉並の教育破壊の象徴!住民監査請求、住民訴訟…と声の上がる中で、会の何人かでさっそく教育委員会に申し入れに行って来ました。「地域運営」を旗印に学校長が暴走したら、区教育委・区議会ノーチェックで本当に良いの?そもそも学区も無い和田中に「地域」と開き直れる根拠があるの?次の訴訟が始まりそうです。(小海)

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ポケットに教育基本法の会 NEWS LETTER 第3号 
 
2007年11月26日
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〈TOPICS〉

★ 教基法訴訟、第一回口頭弁論で不当な結審                            

★ 反省会&忘年会、やります!

第一回で結審……ほんとに悔しい!!! この悔しさと悲しさと怒りを皆さまと分かち合い、また次なる一歩を踏み出したいと思います。ヘコんでいる方、次なるチャレンジに燃えている方、どういうことなのかもっと知りたいという方、ふるってご参加ください!

おおよその人数把握のため、忘年会に出席する方は、事務局までご連絡ください。     

12月1日(土)

反省会 午後5:30~6:30 
忘年会 午後7:00~ 荻窪(場所、追って連絡)

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◆第一回口頭弁論の経緯

2007年11月14日、東京地裁627号法廷において、私たちが提起した教基法訴訟の第一回口頭弁論が開かれました。原告、忌避と書いたうちわをもって、いつでも裁判官忌避ができるよう準備してのぞみました。傍聴には30数名の方が来てくださいました。

ほんとうに、ありがとうございます。

開廷は、裁判官らが遅れて入廷したことにより、予定の10:30を5分遅れて10:35開始。裁判官席には、裁判長・矢尾渉、陪席裁判官・澤野芳夫、長博文の2名、書記官2名。原告席には、渡辺・城倉・富盛・高瀬・岡田・渋川・坂・高市が座りました。被告側は、代理人(弁護士等)8人が座り、たぶん被告全員が出席していました。被告は第一回の口頭弁論には欠席してもよいことになっているので、私たちはまず驚きました。そして、この近来稀に見る被告の出席率が、今回の口頭弁論の先行きを示す、最初のサインでした。

矢尾裁判長は自己紹介の求めを拒絶

開廷すると、原告の渡辺さんが、裁判官・被告に対し、自己紹介の求めをしました。けれども、矢尾裁判長は「必要ありません」と拒絶、「顔と名前が一致しないと話しにくい」と再度求めると、矢尾さんは無愛想に「私が矢尾です」と名乗りましたが、右陪席と左陪席の二人の紹介は頑として行わず、私たちはどちらがどちらなのか最後まで不明のまま、陳述しました。教科書裁判では、不承不承ながらも裁判官も被告も名乗っていたので、このような冷たい対応は初めて。これが、第二の前兆でした。

そして、陳述が始まりました。まず矢尾裁判長は、原告に対し「訴状を陳述しますか?」と尋ねました。通常は、書面を提出しているので「はい」だけで、陳述したことにされるのですが、私たちは口頭で陳述をしたかったので、渡辺さんが、「訴状に替えて口頭で準備書面の陳述をしたい」と申し出ると、矢尾裁判長は苛立たしそうに「口頭での陳述は、後で時間をとります。訴状の陳述はしないんですか?」と言いました。私たちは、ほんとに口頭での陳述をさせてくれるのかしらと訝りながら、渡辺さんは「後で、ちゃんと準備書面の口頭での陳述をさせてくれるなら陳述します」と答え、訴状は陳述したことになりました。

被告の答弁書の内容

その後、被告の答弁書陳述、証拠関係と原告から証拠保全申立書が出ていることなどが確認されました。

被告の答弁書は、国の代理人、自民党議員の代理人弁護士事務所、公明党議員の代理人弁護士事務所から、それぞれ一通ずつ、口頭弁論の直前に届きました。当日の法廷では、「陳述しますか」「はい」だけで終わるので、傍聴人の方にはわかりにくかったと思います。

答弁書の内容は、原告の訴状に対し、「被告に責任はないので、本件は却下されるべきである」「本件の場合、違憲立法審査権は行使できない」などというもののほか、公明党からは「請求の理由の第2ないし第7は争う」という文言もありました。

答弁書が出てきており、しかも「争う」という主旨もあることから、次回以降にも弁論が行われることは、通常なら確実でした。被告の主張には自ら墓穴を掘っている部分もあり、反論の余地も十分にありました。私たちは、次回以降に反論を用意する旨の陳述も行っています。

矢尾裁判長、口頭陳述を悠然と聞き流す

さて、これらの確認が終わると、矢尾裁判長は、私たちに口頭での弁論を許可しました。しかも、「時間はどのくらいですか?」と聞き、高瀬さんが「30分」と言うと、あっさりと受け入れました。

私たちは、予定通り、5つの準備書面の要約をスピーチしました。「公正な裁判、録音、口頭での陳述の要求」(渡辺)、「民事訴訟法243条(裁判の機が熟したら終結)の尊重を求め、一回で結審するなら忌避の予告」(富盛)、「訴状の憲法違反のポイントと裁判所の違憲立法審査権の行使の要求」(城倉)、「教基法改定による憲法第13条(個人の尊重)違反と損害賠償の求め」(岡田)、「やらせタウンミーティングの違法」(高瀬)です。

口頭での陳述の間、教科書裁判では、途中で裁判長が「手短に」「あと1分」などと急き立てたものですが、矢尾裁判長は、一言も口を挟みません。傍聴席から陳述のたびに拍手が起こっても、一人目の時に注意しただけでした。これらの様子を見、渡辺さんが、「今日、結審するから被告が全員出席してる?」と最初に気づき、メモを原告席に回しました。私も、裁判長の悠然とした態度を見て、「ああ、もう今日で結審するつもりだな」と思い、隣りの高瀬さんに、小声で伝えると高瀬さんも「そうでしょうね」と言いました。そして、高瀬さんは、最後の準備書面を、要約ではなく全文を読み上げました。

証拠保全申立書の却下、合議、そして結審

口頭陳述が終わると、矢尾裁判長は、原告が準備書面を陳述したことを告げ、「原告の証拠保全申立書を却下します」と述べ、「合議します」と言い残して、二人の裁判官とともに退廷しました。傍聴席から「なぜ合議するんだ?」などの声が上がりました。その間、原告席では、きっと結審に違いないということがささやかれ、裁判官が戻ってきたらすぐに裁判官の忌避をしようかとも話しましたが、傍聴している人には状況がよく分からないだろうから、とりあえず様子を見ることにしました。答弁書も出ているし、こちらが反論すると言っているのだから次回もある、という一縷の望みもありました。

しかし、約3分後、戻ってきた矢尾裁判長は「では、弁論を終結します」と一言述べました。私たちはいっせいに忌避うちわをかざし、「忌避します!」と口々に叫びました。裁判官らはそそくさと退廷してゆきました。傍聴席から「バカ野郎!」「卑怯者!」「恥ずかしくないんですか!」「説明責任を果たしてください!」などの声が上がりました。

裁判官らが戻ってくることはなく、第一回口頭弁論は結審されました。書記官に確認すると、忌避は結審後の忌避として受理されたということでした。

〈閉廷後報告会〉

不公正な裁判にショックと憤り

閉廷後、半ば茫然としながら、法廷の隣りの控室で傍聴者を交えた報告会が行われました。原告も傍聴に来てくださった方も、ほとんどの人が怒っていて、涙ながらに悔しさを語る人もいました。

「全く不公正な裁判。被告も原告も平等に扱ってほしい」「第一回で結審なんてショックです」「裁判がこんなにひどいものだったとは。三権分立なんてウソなんですね」「合議に入った時、結審だなと思ったが、1%の望みがあったがやはりダメだった」「訴追委員会にかけよう」「こんなひどい裁判をすることに迷いもない裁判官だった」「血圧が上がってしまった。テロリストになるしかないんじゃないかと思うほどです」「裁判で正当な判決が出ることはほとんどないが、たまにホドホドの判決が出ることがあるので、希望をもっていたが、ダメだった」など、不当な裁判に驚きや悔しさ、憤りを表わす人がいる一方、傍聴マニアという人からは「面白い裁判だった」という感想や、「皆さんが堂々と発言している姿に感動した」「悔しいが、えっちらおっちらやっていこうと思う」といった前向きな感想も聞かれました。              

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●準備書面の概要●

準備書面(1):公正な裁判、録音、口頭での陳述の要求

準備書面(2):民事訴訟法243条(訴訟の機が熟したら終結)の尊重。裁判官は当事者間の衡平と真実究明に努め、説明責任を果たして、弁論を熟させる訴訟指揮を執る義務がある。審理が熟すまで待たず、一回で結審するなら裁判官忌避に原告は躊躇しない。

準備書面(3):最高裁判所は抽象的憲法判断をなしうる憲法裁判所としての性格も持っている/改定法は、47年版教基法が前文において憲法との一体性を明記していたにもかかわらず、その文言を削除した。(「日本国憲法…の理想の実現は、根本において教育の力にまつ」)/「個人の尊厳を重んじ」という憲法13条と呼応している文言を、それ以降の文言を変えることによって、その意義を薄めた。06年版では、「個人の尊厳」は後続の「真理と正義の希求」、「公共の精神の尊重」と並列の関係に成り下がっている/内容面における違憲性が明らかな法律をそれと知りながら強引に成立させたことは、被告らの立憲主義軽視に基づく違憲行為である/憲法51条に定められた国会議員の院内における「免責特権」を、本訴が侵しているとは考えない。免責特権は、たとえば地元選挙民の利益などに縛られずに、国民全体の益となる発言を国会議員が自由にできるようにするための規定であるので、国全体の益とならないことをした国会議員の場合には免責特権は適用されない。よって被告らは国家的損失を引き起こしたのですから、免責されない。

準備書面(4):(抜粋)自分の子や孫が、格差を自己責任とあきらめ、上に立つ人の命令に無批判に服従するロボットのように育成される教育の改変を、大被害・大損害だと申し立てているのがこの裁判です。個人の人格・個人の尊厳・一人ひとりの命の大切さより、公共の精神や“国のために死ぬこと”を優先させる<改変教育基本法>を制定するよう策定した議員たちに、この国の将来を誤らせる重罪に対する懲罰としての賠償責任と、私たちの尊厳や魂の自由、子や孫・仲間との穏やかな心の交流を奪われることの個人的損害の賠償とを請求せざるを得ないのです。

準備書面(5):タウンミーティングに関する7項目にわたる認否(タウンミーティングの関係者処分は、やらせの事実を政府が認めたことであることの認否など)を被告に求める。また、タウンミーティングが内閣府と電通が仕組んだ不公正な抗告イベントであることを述べ、例として京都のタウンミーティングにおける、やらせの事実を陳述。京都では、内閣府が参加応募者名簿を京都市教育委員会に送り、「問題のある人物」の有無について応募者をチェックさせ、京都市教育委員会からの報告にもとづき、落選させる工作(不正な抽選)を行い、さらに恣意的なかつ正当性の無い落選者を出した。京都市教育委員会は、一般公募の条件を無視し、これとは別枠で多数の参加者を動員して抽選の必要性を作出し、内閣府に応募者名簿を送るように要請し、送られてきた名簿をチェックして、個人情報を無断提供し、参加させないよう内閣府に要請した。つまり、内閣府と京都市教育委員会は、共謀して違法に参加希望、発言機会を奪い、あるいはその個人情報を無断で漏洩する等して、プライバシー権まで侵害した。

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◆裁判官の忌避申立

口頭弁論の2日後、裁判官の忌避申立書を提出しました。弁論調書(裁判の記録)には全員が忌避と記載されましたが、弁論再開要求も出すため、第一弾として、個人原告11名が申立人として忌避申立書を出し、残りの選定当事者と原告らで弁論再開要求を出しました。

●忌避申立理由(申立書より)

2007年11月14日の第1回口頭弁論において、本件を担当する矢尾渉裁判長及び澤野芳夫裁判官、長博文裁判官は、民訴法243条を尊重せず、審理不尽のまま、説明責任さえ放棄し、本件を終結した。

原告らの訴えを全く無と化した裁判官らのふるまいは、憲法32条 「何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない」に違反しており、被告側と裁判官らが結託して、本件・第一回口頭弁論に臨んだことは明らかである。

このことは、民訴法24条の定める「裁判官について裁判の公正を妨げるべき事情があるときは、当事者は、その裁判官を忌避することができる。」に該当する。なによりも矢尾渉裁判長は本人訴訟の原告団にたいし開廷当初より明らかに見下すような偏見と悪意をもった言動をしており、これまでの東京地裁裁判官からしても他に類を見ない。かつ以下に示すように、原告らに理解させようとするような行為は一切無かった。納税者に対する侮蔑である。

よって、申立人は、矢尾渉裁判長及び澤野芳夫裁判官、長博文裁判官に対し、裁判官忌避を申立てるものである。 

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◆ 横浜・第一回口頭弁論 報告

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原告は二人。横浜地裁で第一回口頭弁論

 2007年11月26日、横浜地裁で二田水・原田さんら神奈川住民が提起した教基法訴訟の第一回口頭弁論が行われました。被告は、国・文科省と神奈川県選出の議員です。

 横浜の場合、原告は二人。二田水さんは本人訴訟、原田さんは代理人として生田弁護士を立てており、生田さんも松山から来ていました。予定されていた時間は5分ということで、初回結審はないだろうと原告らは話していました。また、被告の公明党・松あきらから答弁書が来ていなかったので、欠席裁判になるだろうとのことでした。

 裁判長は小林正、陪席裁判官はいませんでした。原告席には二田水さんら3人。被告席には8人、神崎弁護士など東京での裁判と同じ顔ぶれが見えました。傍聴席には被告側も含め20名ほど。午後1:20開廷の予定でしたが、小林裁判長は「一人被告が遅れているようなので25分から開廷します」と告げました。

自己紹介の求めに、小林裁判長キョトン 被告の国代理人は、言下に「必要ない」


その待っている間の妙な沈黙を破り、二田水さんがおもむろに、「待っている間に自己紹介をしていただけないでしょうか」と発言。裁判長は、キョトンとした顔をし、「え? 自己紹介ですか? あ、えー…、私は小林ですが…外に掲示してある通りです」と、とまどいながら名乗っていました。そして、「えー、どうですか、被告のほうは」と被告のほうに尋ねると、一番前の代理人が(後で、国の代理人ということが分かりました)、仏頂面で「必要ないですから」と言下に言い捨てました。途端に傍聴席からいっせいにブーイング。「えー、なんで自己紹介もできないのー」「おかしいんじゃない」。裁判長は、「傍聴席は、審理のジャマをしないでください」。すかさず、傍聴席の渡辺さんが「まだ開廷していないでしょ」。

小林裁判長は、「開廷していなくてもダメです。被告のほうは必要ないということですからできません」と述べました。原告の原田さんが「公序良俗に反するんでしょうね」と発言、傍聴席からクスクス笑いが起こりました。少しの沈黙の後、二田水さんがまた「小林…何と言うのですか、下のお名前は?」と言うと、裁判長は「ただし、です」。

公明党欠席と被告の証拠書証の不備


25分となり、被告の松あきらの代理人は欠席のまま開廷しました。小林裁判長が、原告に向かって「訴状を陳述しますか?」と問うと、二田水さんが「陳述しますが、口頭で弁論したい」と求めると、裁判長は「今日は時間がないので、それはできません。訴訟の進行によりますが、機会があれば時間をとります」と述べました。二田水さんが「次回に口頭で述べさせてもらえるのですか」と確認すると「どういう形にするかは今後を見て決めます」。訴状は陳述となり、次いで被告の答弁書陳述、証拠確認が行われました。

証拠の確認で面白いことがありました。小林裁判長が「乙号証(被告の証拠)の記載がよく分からないのですが。全部黒く塗りつぶされているので」と述べたのです。被告の国は、松山地裁でも同じ訴訟があり二重訴訟だから棄却すべしという答弁書を出していました。その証拠として、松山での訴状を提出していました、その原告名簿が全て黒く塗りつぶされていたのです。これでは誰がダブっているのか分かりません。被告の名前まで塗りつぶされていました。代理人は慌てて書証をめくり「何ページになります」と答えていました。すると生田さんが立ち上がり、「被告が異なるので二重訴訟ではありません」と述べると、小林裁判長は「書面の反論をお願いします」と受けました。

弁論の分離。次回もあるぞ、口頭弁論


証拠確認が終わると、生田さんは、公明党が欠席していることを挙げ、「弁論を分割して行ってほしい」と要請すると、小林裁判長は、「主張を考えるとむずかしい」と答え、「国と文科省を分離して行います。河野洋平ら自民党議員・松あきら公明党議員の判決言い渡しは2月27日、国と文科省は次回に、弁論を分けて終結とします」と述べました。次回期日は1月28日、「30分とる」とのことでした。

〈閉廷後 報告会で〉

公明党が寝返って、吉と出る?!

閉廷後の報告会で、生田さんから説明がありました。
「松山での教基法訴訟でも同じだが、公明党が欠席しており、欠席判決になるだろう。欠席するということは原告の主張に反論しないということで原告の主張を認めたことになり、自動的に原告の主張通りの判決になる。おそらく公明党は自民党にダメージを与えたいのだろう」
東京では公明党は答弁書を出してきましたが、おそらく党首の太田昭宏だからではないか、とのことです。

次回も弁論があることについて、生田さんが「被告が出してきた証拠の書類が、全部黒く塗りつぶされているような記載不備の証拠で、さすがに初回での結審ができなかったのでは」と説明すると、皆が大笑い。

「資格はないよ」と言われても

また、傍聴者から「国と文科省とを被告にしているが、どういうことか?」との質問があり、以下の説明がありました。「国とは何かの定義は、実はない。教基法訴訟の場合、国というと法務大臣になるが、規定があるわけではない。何が国なのかは当事者が定義することで、被告に釈明させればいい。また、裁判所や被告が、民事訴訟法の当事者能力を持ち出して門前払いするケースが多いが、裁判所はなぜ当事者能力がないのか、釈明しなければならない。こちらが説明する必要はない。釈明させるんです」

なるほど、向こうが「アンタに資格はないよ」と言ってきても、「そんなワケないじゃん、説明してよ」と言い返せばいいってこと。「はぁ、そうですか」と言いなりにならず、「だって、おかしいじゃない?」と言いつづける。参加者の間から、口々に「そうか!」「こちらが決定することなんですね!」の声が上がりました。                

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編集後記

本人訴訟裁判の先達・愛媛でも裁判官が強硬姿勢を示してきたそうです。「主権実現の手段としての裁判」が裁判所に認知され恐れられてきていることの証拠ではないでしょうか? 初めて原告になられた方にはショックな初回結審だったと思いますが、だからこそ、ますます闘志が湧いてくるではありませんか!あきらめずに息長く続けていきましょう。(渡辺)

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ポケットに教育基本法の会

事務局:〒174-0063 東京都板橋区前野町4-13-3-301 城倉啓方
 tel/fax03-5392-9554 
 Eメール yukesika@sea.plala.or.jp
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by kyokihoinmypocket | 2008-12-08 10:31 | ニュースレター
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ポケットに教育基本法の会 NEWS LETTER 第2号  
  2007年10月15日


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〈TOPICS〉

★「改定教育基本法は憲法違反である」と、提訴しました

★ 第一回口頭弁論期日決定!! 11月14日(水)10:30~ 627号法廷(6階)
       

   ――― 傍聴をお願いします。弁論したい方はお知らせください ――――

 ●提訴のご報告 ●記者会見の内容――訴状の概要・質疑応答(訴状のポイントが分かります。訴状を読むのがめんどくさい方、こちらをどうぞ!) ●実際の報道 ●学習会の報告 ●訴状の訂正のお知らせ ●第一回口頭弁論に向けて ●会計報告 ●編集後記

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 提訴のご報告

 2007年9月21日、「ポケットに教育基本法の会」は、東京地裁にて、改定教育基本法違憲訴訟を提起しました。

 当日、東京地裁には原告8人が集まり、民事24部に訴状と証拠書類を提出。被告や裁判官の分まで用意するので書類は膨大な量になりました。ダンボール一箱分くらいの書類を、受付けのカウンターにデンと置いたところはなかなかの迫力、職員が驚いて顔をあげたくらいです。

 訴状には、収入印紙18,800円。切手14,000円を添付。職員から、被告の数などからこれだけかかると説明され(例えば、郵送料:被告一人2,000円)、仕方なく支払ってきましたが、「うわっ、高いね~!」「これも市民に裁判を起こさせないようにする手口だからね~」などと、ひとしきりブツブツ言うことは忘れませんでした。印紙や切手を買いに地下の郵便局まで行ったりなど、30分くらいかかりましたが、無事受領され、提訴は完了しました。

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記者会見の内容

同日午後3時から、同じ東京地裁の司法記者クラブで記者会見を行いました。

記者会見にかけつけた原告を含め、12名で行いました。ありがとうございます!

朝日新聞社がこの日の幹事役で、会見を仕切ってくれましたが、その朝日からは報道無し。十数社と見える記者が集まりましたが、報道したのは東京新聞、毎日新聞などの数社にとどまりました(詳細、後述)。

記者会見では、城倉さん、渡辺さん、富盛さん、高市さん、二田水さんが会見席で応対。訴状の概要、裁判の意義について説明し、質疑応答を行いました。

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●訴状の概要●

訴状は、2006年に改定された教育基本法の違法性を問うものです。1947年に制定された教育基本法は准憲法であり、日本国憲法と一体をなす性格をもっています。近代立憲主義に基づき国家権力をしばる狙いが日本国憲法であり、教基法も同じ性格のものです。

明治憲法と教育勅語の反省から生まれた教育基本法は、あるべき筋とあってはならない筋を示しています。あるべき筋とは教育を受ける権利や男女共学など、あってはならない筋は、政治活動の禁止や宗教活動の禁止などです。

〈日本国憲法 第13条、26条、19条、第20条に違反〉

改定教基法は、准憲法であるはずなのに、日本国憲法と整合性がとれません。家庭教育の在り方に踏み込み、国を愛する態度を求めています。これは、日本国憲法の第13条(個人の尊重)、第26条(教育を受ける権利)、第19条(思想・良心の自由)、第20条(信教の自由)に違反しています。

〈教育基本法第10条の改定は、教基法の理念に背くもの〉

さらに教育基本法第10条「教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきである」が、改定では「不当な支配に服することなく」は残ったものの、「この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきもの」との条件が付きました。

これにより、不当な支配かどうかを判断するのは主権者自身ではなく教育行政との解釈が可能になりました。「不当な支配」が骨抜きにされ、立法趣旨と逆の意味になってしまいました。教育が時の権力の政治的な意思に左右されずに、自主的・自律的に行われることを保障する教基法の本質が変えられてしまったのです。

〈国連のこどもの権利条約第28条、29条に違反〉

日本が批准している国連のこどもの権利条約との不整合もあります。こどもの権利条約第28条(教育の権利)、第29条(教育の目的)に違反しています。

〈改定教基法の成立過程の違法―やらせタウンミーティング〉

また成立過程の違法性があります。やらせタウンミーティングでは、やらせ質問15回、内容指定発言依頼29回、内容を指定しない発言依頼105回。25回のタウンミーティングで、のべ65人に、謝礼5,000円を支払っていたことがタウンミーティング調査委員会の最終報告で明らかになりました。関係者が処分されており、安倍前首相も給料の一部を返還しています。それは、やらせをしていた人たちが違法だということを認めたということです。

違法な成立過程で成立した法律の正当性を主張しても認めることはできません。憲法81条が保障している違憲立法審査権を用いて、最高裁は憲法違反の法律ができたかを問わなければならない。そのことを市民は求めることができると思っています。

〈被告らの行為は、憲法第99条違反〉

問題にしているのは、これは違法であるということです。被告らは憲法を守る意思がなく、立憲主義を理解していない。それを黙認してはいけないと、訴えています。教基法の改定は、単なる法改定ではなく、憲法の破壊行為である、という結論です。憲法破壊の手段として、違法なやらせタウンミーティングを行い、世論を操作して後誘導したということは、重大な責任が被告達にあることはあきらかであり、憲法99条に違反しています。


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次に主権実現の裁判としての意義を説明しました。これは、ニュースレター第1号に記載した内容ですので、ここでは省略します。質疑応答は、次のようなものでした。

 ●質疑応答●

 Q.訴状は受理されたのか?

 A..されました。


 Q. 担当はどこがやるのか?

 A. 民事24部です。事件番号は、平成19年(ワ)24676号になりました。


 Q. 原告245名について

 A. 日本国籍を有する東京都民103名、東京都以外に住む日本国籍を有する者128名、日本以外に住む日本国籍を有する者2名、韓国籍を有する者11名、ニュージーランド国籍を有する者1名


 Q. 損害賠償額はいくらか?

 A. 一人10円なので、2,450円です。なぜ一人10円かといえば、高くすると訴訟価額が高くなり、印紙代が高くなるためです。


 Q..何の損害で訴えるのか?

 A. 憲法違反である改正教育基本法をやらせTMを用い、反対意見を封じ強行採決したという民主主義の破壊により、原告らは計り知れない精神的苦痛を受けました。この精神的苦痛に対する損害賠償です。また、被告の加害行為は極めて悪質で表現によっては万死に値するものであり、通常の損害賠償責任ではなく、懲罰的損害賠償が相当と考えています。本件は、国家犯罪であり、人民として許しがたい不法行為です。世界の裁判の概念に従って、懲罰的損害を認めるべきだとしています。


 Q.立証はどのようにやっていくのか? 被告らはどのような行為をしたのか?

 A. 被告らには責任があります。今回は東京都民が中心となって起こしている裁判なので、東京都選出の与党の特別委員会委員の国会議員と、大臣を訴えています。先ほども申し上げたように、裁判と選挙は表裏一体という考え方です。どうやって立証するのかという質問ですが、やらせタウンミーティングについては、関係者が自ら罪を認めています。


 神奈川からの提訴を予告

最後に、原告の二田水さんが、発言しました。

「神奈川でも同趣旨の裁判を近日中に起こします。神奈川も、同様の訴状を出しますが、二つ付け足します。一つは、国会審議が憲法違反であること、強行採決を行い、政府が説明責任を果たさず、ごまかしばかりやっていることです。

二つ目は、裁判所は憲法裁判の役割も担っているはずなのに、52年に最高裁が憲法裁判の使命をもたないと言ったことはおかしい、それが長い間続いてきたことは問題であることを提起します。三権分立の主要な立場にいる者が、行政が行う違憲的なものを審議するところがないというのはおかしなことです。最高裁がむしろ現行憲法を貶める元凶になっているのではないかとの疑問を呈したい」


 以上で、記者会見は首尾よく終了しました。

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実際の報道

記者会見には多くの報道各社が集まったものの、翌22日の実際の報道は、東京新聞、毎日新聞に小さく掲載された程度でした(下記参照)。残念ですが、こういう世の中だからこそ、私たちは声をあげざるを得ないのです。ネットニュースでは、東京新聞のほか、河北新報に報道されました。最も詳しく掲載されているのは、JANJANインターネット新聞社のものです。JANJANの記事は、現在でもインターネットで読むことができますので、ご覧ください。

●東京新聞 9/22 ―― 改正教基法違憲と提訴

 昨年12月施行の改正教育基本法は、思想・良心の自由を保障した憲法に違反するなどとして、東京都の住民ら計245人が21日、国などに無効確認などを求める訴訟を東京地裁に起こした。
訴えによると、改正教育基本法は、教育の目標に「我が国の郷土を愛する態度を養う」と掲げており、住民側は「子どもらに価値観を押しつけている。思想・良心の自由を侵すことになる」と主張している。

●毎日新聞 9/22 ――― 教育基本法改正無効求め提訴

 昨年12月に改正された教育基本法が教育目標に「愛国心」を盛り込み、家庭の教育方針を規定しているのは思想・良心の自由に反し違憲として、市民団体メンバー245人が21日、国と与党国会議員5人を相手に改正法の無効確認と一人当たり10円の賠償を求め東京地裁に提訴した。

●JANJANインターネット新聞社 ―――都民ら245名が「改定教育基本法は憲法違反」として提訴

 http://www.news.janjan.jp/living/0709/0709222816/1.php

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 生田暉雄弁護士を囲んでの学習会報告
 

9月21日の提訴・記者会見の後に、阿佐ヶ谷に場所を移して生田暉雄弁護士を囲んで学習会を持つことができました。10名ほどの参加者でしたが、とても貴重な学びができたので参加者の一人としてとても感謝しています。

初めに、記者会見時の訴状の説明の繰り返し説明を城倉からいたしました。というのも、記者会見にお見えになれなかった人もいたからです。実質的執筆者の生田さんの前での訴状の説明は恥ずかしいものでしたが、横綱に胸を借りるつもりでお話しました。ところが、思わぬお褒めの言葉をいただいたので、こちらはすっかり気を良くしています。

生田さんからは主に愛媛での取り組みを中心に、「裁判(所)の民主化」がどのように実現していっているかを話していただきました。貴重な資料や、わたしたちの裁判に関するコピー資料なども配布してくださり、とても助かりました。また、実際の準備書面の目安となる分量(A4で4枚ぐらい)や、何を第一回準備書面で書くのが妥当かなどの助言もいただきました。

生田さんによれば、内容のある裁判をすることが肝要であるということです。そのために初めから、テープ録音の許可・傍聴人の権限・口頭での実際の弁論などを主張すること、そして真実の究明のために「門前払い」を許さず、証拠調べまできちんとした議論を冷静に進めることを目指すようにということでした。ある意味で当たり前の裁判が実施されることが手段ではなく目標であることには寂しい気もしますが、それが現実。百年後のためにも今しなくてはならないことを誰かがしなくてはならないのでしょう。

席上、憲法改悪の流れに抗する運動をしている人の発言もあり、一同大いに心を熱くさせられました。ポケットに1947年版教育基本法をしのばせながら、したたかにしぶとく闘い抜きたいと思わされる夜となりました。(by 城倉啓)

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 訴状の訂正等のお知らせ

●被告から文部科学省を外し、取り下げ手続きをしました。

提訴後、被告から文部科学省(伊吹文明)をはずし、取り下げ手続きをしました。

本件の担当書記官・山根さんによると、「被告に文部科学省が入っているが、文部科学省は国の一機関であるので、国が被告になっているため、当事者能力がない。それでも被告とするなら、それでよいがどうするか?」とのことでした。

被告が多すぎて郵送料が高くなっていることもあり、非常に残念ではありますが、文科省(伊吹文明)は、被告からはずすことにしました。
 

皆様にお届けした訴状の被告から文科省は除かれますので、ご注意ください。


●裁判所からの送達書類は一箇所に届きます。内容は随時報告します。

原告全員に裁判所から書類を送るのは大変なので、送達場所を渡辺ひとりとしましたので、ご了承ください。送達された書類については、メール、ニュースレターなどで、随時ご報告いたします。

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第一回口頭弁論に向けて

第一回口頭弁論期日が決定いたしました!! 傍聴をお願いします。弁論したい方はお知らせください。         

11月14日(水)10:30~11:00 627号法廷(6階)      

※リハーサル 11月13日(火) 18:30~ 
本番に備え、リハーサルを行います。裁判を有利に進めるには準備が大事。法廷にいらっしゃる方は、なるべく出席をお願いします。裁判を大いに楽しみましょう!

口頭弁論30分! やった、喋るチャンス! 攻撃は最大の防御なり。

第一回なので30分とるそうです。これは、喋るチャンスです! 

通常の裁判では、「書面通りですか」「はい」で進んでしまいますが、私たちの裁判はそうではありません。私たちは本人訴訟で、あくまでも口頭での陳述を求める方針です。 主権者ひとり一人の意思を示す絶好の機会。皆さま、どしどし法廷で陳述しましょう!

ただ、法廷で陳述するには、その内容を準備書面や意見陳述書であらかじめ提出する必要があります。法的根拠や証拠等を示しながらの論文なら準備書面として提出し、陳述を求めます。意見の場合は、意見陳述となります。また、被告への質問も大きな成果をあげます。教基法改定について「何か言いたいぞー」という方は、事務局までご連絡くださるか、話したい内容をメール等でお知らせください。

なかなか口頭での陳述は許可されないので、話せない場合もありますが、私たちはできるだけ「話させてください」と食い下がります。口頭で話せなかった場合でも、提出した書面や陳述書は陳述扱いになりますので、ムダではありません。裁判官は「ていねいに読んでいます」とは言います(怪しいものですが)。

攻撃は最大の防御なり。さあ、あなたも、準備書面、意見陳述、被告への質問状などなど、書いてみませんか?

傍聴をお願いします!

傍聴者が多いと、やはり裁判官にインパクトを与えます。ぜひ、傍聴にいらしてください! 

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会計報告

これまでの会計を、下記のとおり、ご報告します。

07年10月09日現在

収入 200,000円

 会費 180,000円 

 カンパ 20,000円

支出 95,428円

 郵送費 21,320円

 印刷費 17,697円

 生田さん宿泊費 7,140円

 提訴直後集会費 900円

 事務用品費 15,571円

 印紙代 32,800円

差引き残高 104,572円                   

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 編集後記

先月9月21日に提訴してから、福田が首相になり、長井健司さんはミャンマーで銃弾に倒れ、時津風部屋のリンチ殺人が明るみに出るなど、いろいろなことが起きました。安倍がコケて福田になり、私は一年ぶりに重荷を下ろしたような、晴れやかな気分でした。といっても、ちょいマシぐらいなもので、タヌキなのは安倍より手ごわいかもなどと一人ブツブツ・・・。「誰も行かないところには、誰かが行かなければならない」と言っていた長井さん。私たちも、ある意味、誰もやらないことをやっているようなものかもしれません。一人でも少しずつそういうことをやれば、少しずつ周りが変わっていくのを信じて、コツコツ歩いていきたいと思います。(byとみもり) 

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ポケットに教育基本法の会

事務局:〒174-0063 東京都板橋区前野町4-13-3-301 城倉啓方 
tel/fax03-5392-9554 
Eメール yukesika@sea.plala.or.jp
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by kyokihoinmypocket | 2008-12-08 10:21 | ニュースレター
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ポケットに教育基本法の会 NEWS LETTER 第1号  
                       2007年9月16日
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2007年9月7日、杉並区にて、改定教育基本法違憲訴訟のための集会が開催されました。原告団の名称は、「ポケットに教育基本法の会」。9月21日の提訴に向けた、初めての集会です。

参加者は23名。少なめではありましたが、千葉県や所沢、はるばる富山県から参加してくださった方も。また、改定教育基本法は、思想・信教の自由に抵触するので、違憲であると考える宗教者は多く、牧師や僧侶の姿もありました。さまざまな人々が一堂に会し、それぞれの思いを伝え合う、和やかな会となりました。

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主権の実現手段としての裁判 

今回の訴訟は、改定された教育基本法は、違憲で無効であることを訴え、改定教基法の成立に賛成した国会議員について、損害賠償訴訟を提起する裁判です。参加者全員の簡単な自己紹介の後、事務局の城倉さんより、今回の訴訟の主旨説明がありました。以下、要旨です。

裁判が主権在民を守り、選挙権を補完する

本来、選挙権を行使して、国会議員を選出するだけでは、主権を本当に行使したとはいえません。選出された国会議員が憲法を尊重擁護せず(憲法99条)、違憲の法律を作ったり、国政を信託された者としてその信託に反する行為をした時、私たち主権者は、どうしたらいいのか。

そういう時のために裁判があります。国会議員を牽制し、本来の職務に戻ってもらう。裁判は、選挙権の行使という主権をフォローする方法。紛争解決のみならず、選挙権を補完し、主権在民を国家権力から守るためにもあるのです。

ヒラメ裁判官を人間に。裁判の敬遠は、為政者の思うツボ

一方、日本の裁判は、ヒラメ裁判官といって、政府や最高裁等、上の方ばかり見ている裁判官によって取り仕切られています。裁判官に対する報酬や任地を、政府や最高裁が握っているからです。為政者は、このようなヒラメ裁判官によって、国や行政機関に対する重要な裁判であればあるほど門前払いの裁判をするようになっています。

このような現状で、行政事件の市民側の勝訴は大変難しい。しかし、勝訴の可能性が低いからといって裁判することをあきらめては、為政者の思うツボです。 

敗訴が先例になる? マインドコントロールです

また、よく敗訴が先例・判例になると言いますが、日本の裁判は判例法主義ではありません。同種の裁判が先例にあっても、それに拘束されることはありません。敗訴が先例になるというのも、裁判を利用させないようにする為政者の人民に対するマインドコントロールの一方法であることに気づかなければなりません。

現在のところ、本訴訟には、原告245名、主旨賛同者22名が集まっています。国を愛する態度や家庭教育を規定する改定教育基本法は、自主的・自律的な教育を保障する憲法に違反しています。これは、改定教育基本法が成立しても変わらない事実です。騒ぎつづけましょう。

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訴訟の流れ

次に「ポケットに教育基本法の会」代表・渡辺さんより、訴訟の流れの説明がありました。渡辺さんは、杉並区で使われている「つくる会」教科書の取消しを求める、損害賠償訴訟の原告の一人。弁護士を立てない本人訴訟で、安倍晋三を被告とする裁判と、杉並区区長や教育長らを被告とする住民訴訟の二つを起こし、自分たちで準備書面を書き、この一年間、訴訟に取り組んできました。以下、要旨です。

裁判官を「○○さん」と呼び、言葉で論じ合う市民の裁判

杉並の裁判では、自己紹介をしたり、裁判官のことを「○○さん」と呼ばせてもらって、進めました。裁判官と私たちは法の下に平等であることを示すためです。裁判官は変なのに引っかかったと思ったでしょうね。

原告側は、訴状をはじめ、何が違憲かを証拠とともに立証する準備書面という書類を提出します。これに対し、被告側は、答弁書や反論の準備書面をやはり提出。そして、双方が主張・反論を出し合う口頭弁論という法廷を何度も繰り返して進行します。

名称は口頭弁論でも、今の裁判所は、効率化のために書面のやり取りだけで進める書面主義。口頭弁論はほとんどありません。「書面通りですか」「はい」のやり取りだけで陳述したことになって進むので、傍聴してもさっぱり分かりません。傍聴は裁判を監視する役割があるのに、これも民主主義を衰えさせる一因となっています。

私たちはこれも正すため、「口頭で陳述させてください」と何度も求めました。裁判長は「時間がない」「他の訴訟もあるので」「ご理解いただきたい」とか何とか言って、なかなか許可しませんが、それでも5分をもぎとって陳述しました。

その結果、傍聴していた人からは、「こんなに分かりやすい裁判を初めて見た」とか「自分が主権者だということを初めて実感した」という声が聞かれました。

突然、裁判長は聞こえない声で結審。でも、市民はあきらめない

しかし、結局、私たちが起こした裁判は、3回の口頭弁論で結審されました。裁判は審理が熟した時に結審とすることが憲法で定められていますが、被告は何も答えないまま、つまり何も審理されずに、一方的に終わらせられたのです。しかも、裁判長は誰にも聞こえない声で終結を告げました。それまで、法廷中に聞こえる声で喋っていたのに、いきなりムニャムニャと何か言ってくるりと背を向けて退廷してしまった。もう、びっくりしました。

杉並の教科書裁判は、いま、裁判長・裁判官の忌避の申し立てをしています。却下されたら、次は高等裁判所に即時抗告を申し立て、これも却下されたら、次は最高裁判所に申し立てます。市民の声を聞かない裁判官は、どんどん忌避する。その意思を表わしていく。これも、主権を実現していく一つのステップと考えています。

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原告体験談

次に、本人訴訟裁判の体験談が、原告の富盛さんからありました。以下、要旨。

初めての東京地裁で意見陳述。「超キモチいい!」

「つくる会」教科書が杉並で採択されて、びっくりして原告になりました。それまで反対運動があることすら知らなかった。しかも被告は安倍総理大臣、「おっかないかも」と思っていましたが、やってみたら、意外に面白かった。初めて東京地裁に行って、意見陳述した時、超キモチよかったんです。以来、準備書面も少し書いたりしています。

法律の知識はないけど、調べたら、ほんとに安倍晋三と自民党は教育に対してあからさまな政治介入をしている。私たちは10以上の項目に渡って、その事実を争点にした書面をつくり、口頭弁論に臨みました。なのに、被告は何も答えない。出してきた一通きりの準備書面は、「安倍晋三の所属する『日本の前途と教育を考える議員の会』は自民党と関係ない」というものでした。

私は、ひっくり返るほどびっくり。こんな馬鹿みたいな答え、あるわけ?と思いました。しかも、その直後、結審してしまった。驚いたことに、裁判長も、この答弁だけで審理したことにしてしまったんです。私は、その時、こうやって戦争になっていくんだなと思いました。動き出したら、止まらない。

でも、今ならまだ、声は出せる。勉強になるし、カルチャースクールに通うより安上がりで面白い。自分が自分であるための活動だと思っています。

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応援スピーチ 増田都子さん◆ 

また、「つくる会」教科書を批判して免職された中学校社会科教諭の増田都子さんからも、原告の一人としてお話がありました。

「つくる会」教科書批判教師の訴訟は報道されない。なぜ?

「日の丸・君が代訴訟は有名ですが、私の裁判は有名ではありませんよね。記者会見しても報道されないんです。これは、全く意図的なものです。

私は、子どもたちに本当のことを知ってもらいたいと思い、授業で「つくる会」教科書には嘘が書いてある、太平洋戦争は侵略戦争であり、自存自衛の戦争とするのはまちがいだと教えました。たった一回の授業ですよ。都教委は、私を分限免職にしました。私は免職取消し裁判を起こしていますが、ほとんど報道されません。

都教委による、すさまじい誹謗・中傷。東京における苛烈な教育への政治介入

このような異常な事態になった背景は10年前にさかのぼります。私が教える生徒が、君が代の時に自主的に座ったんです。私は座れなんて言っていない。ほんとうのことを知れば、君が代を歌うことなんてできないんです。

以来、私は都教委の標的になりました。都教委は、3人の極右都議会議員、土屋たかゆき・田代ひろし・古賀としゆきに、私の個人情報を全て流し、土屋たかゆき都議は、街頭で私を誹謗・中傷、懲戒免職にしろと宣伝しました。また、産経新聞には、私が偏向教師であるとの記事が何度も載りました。この時から東京では、教員が自由にものを言えなくなり、平和教育がつぶされていきました。

最高裁は、土屋たかゆき都議の言動を「人権侵害」「名誉毀損」にあたると損害賠償の支払いを命じ、都教委についても、東京高裁が、個人情報を極右都議会議員に流した「都教委の不法行為」を認めましたが、これらの判決や、係争中の私の免職取消し裁判についてはほとんど報道されていません。情報操作されているのです。

違憲訴訟は、教育への政治介入を許さない市民の意思

東京はすでに、教育への不当な介入が最も過激に進んでいます。教員組合の力は全くない。私の免職は取り消されず、産経新聞には偏向教師のデマ記事が載り続けています。

教育基本法改悪に対するこの違憲訴訟は、教育への不当介入を許さないという市民の意思によって成り立っています。興味深く、経緯を注視していきたいと思います。

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会場の声◆  会場の参加者から、意見や思いをうかがいました。

「僕らの正しいと考えることをどうしたら分かってもらえるのか悩んでいました。40年何もやって来なかったが、その間、ゴマメの歯ぎしりをしていた。今回の訴訟を知り、原告になろうと思いました」

「教育基本法の改悪を受け入れるのはイヤだ、皮膚感覚でイヤだと思っていました」

「千葉県から来ました。千葉県は管理教育がすごい所。子どもをきっかけに、地域で教育問題に取り組んでいました。おかしいと思う法案が次々に通ってしまうのに驚いていた。この訴訟を知り、通ってもできることがあると知った。自分でできることがあれば何でもやろうと思い、原告になりました」

「一昨日、武道が必修になったと報道された。そら、始まった、と思いました。伝統・文化を押し付けようとする動きです。次はオリンピックで金メダル、最大の文化は天皇だ、御言葉を貼ろう、次は写真を飾ろうになっていくのでは。これに抗する手段として、私は満州事変来の近・現代史を研究している。太平洋戦争は、まちがった、他国に迷惑をかけた戦争です。戦争を伝えたい、という思いで、原告になりました」

「国民投票法案など、おかしな法案が通る世の中。沖縄の問題、自衛隊の派遣も気になる。許せないという気持ちで、原告になりました」

「僧侶です。九条を守る活動もしています。この訴訟を知り、このような活動に出会えたことを感謝の気持ちをこめて参加したいと思っております」

「ヒラメ裁判官を初めて知った。面白いと思って参加しました」

「おかしな法律も、通っちゃうと何となく落ち着いてしまうのが怖い。使い勝手のいい人間を作ろうとしていると思う。主権実現の裁判に偏ることなく、教育基本法改悪の反対に注力したい。訴訟では、しっかりと改定が違憲であることを立証し、教基法を取り戻す弁論を展開したいと思います」

「思想・信教の自由を侵す教育基本法改悪は人権侵害につながっていきます。そういう法律を強行採決してまで通した。それほど追い詰められているとも考えられます。この訴訟は、このような人権侵害にはっきりとノーを示す取り組みです。国連に報告したり、国会で議員に直接語りかけるロビーイング活動など、幅広い宣伝活動が必要です。こうしたことが波状攻撃となるのでは」

「国会で議決すると、通ったということで心の中で諦めてしまう。皆がそう思い、そして、それが世の中の一つになっていってしまう。おかしいものは、おかしいと言いつづければ、世の中の一つにはならないのではないか。そういう気持ちで参加しています」

「牧師です。この訴訟は、我が意を得たりの思いです。宗教者はしつこいですから。末永くやっていきたいです」

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最後に、小海さんからのあいさつでしめくくりました。以下、要旨。

思想・信教を超えて

今夜は私たちのようなキリスト者ばかりでなく、僧侶の方も、無宗教の方も集まりました。「三権分立」と言いますけれど、立法と行政が結託し、この一年間暴走をして、「強行採決」を17回も繰り返し、「やらせタウンミーティング」で辻褄を合わせると言うような仕方で「教育基本法」が改悪されたことに皆それぞれの思想信教を超えて危惧して集まった方々です。なるほど「郵政民営化」を問うた衆議院選挙だったかもしれないが、「教育基本法」やまして「憲法」を問うた選挙でもないはずなのに、そこで当選した議員の数の論理でどんどん話が進められています。立法、行政がこんな有様なら、せめて「三権分立」の残された司法にこそちゃんと役目を果たして頂こうと、私たちは訴訟を起こすわけです。ぜひがんばりましょう。小さな訴訟かもしれないけれど、全国で有権者の何分の一、何割といった人たちが声を上げだしたら、司法ばかりか、立法、行政も無視できなくなるに違いありません。そんな運動にしていきましょう。

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集会は午後9時前に終了。参加者がそれぞれ考えることや思いを語り、提訴に向けた意思を確認しあうことができました。

提訴は、9月21日(金)、記者会見も行います。多くの市民が意思をもっていることを伝えたいと思います。お時間のある方は、ぜひ、提訴、または記者会見にいらしてください!

〈提 訴〉

提訴日:2007年9月21日(金)

    14:00~ 東京地裁にて提訴

    15:00~ 記者会見(東京地裁・司法記者クラブにて)


場所: 東京地裁 霞ヶ関A1出口すぐ


提訴参加者の集合は、13:30 東京地裁1Fロビー

記者会見参加者の集合は、14:30 司法記者クラブ


〈学習会〉

提訴後、報告方々、生田暉雄弁護士を囲んで学習会を下記の要領で行います。世話人の方々・個人原告の方々は特に万障繰り合わせの上お集まり下さい。

日時:2007年9月21日(金)午後6時~8時

場所:阿佐ヶ谷地域区民センター

阿佐ヶ谷駅南口から左手の信号を渡りパールセンター商店街に入り、右側にサンジェルマンのあるところを左に曲がり、少し行った右側)

内容:裁判の実際、準備書面の書き方

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ポケットに教育基本法の会

事務局:〒174-0063 東京都板橋区前野町4-13-3-301 城倉啓方
     tel/fax03-5392-9554 
     Eメール yukesika@sea.plala.or.jp
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by kyokihoinmypocket | 2008-10-11 20:29 | ニュースレター